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英文カバーレター で抑えておくべき5つのポイント

研究職への就職は狭き門です。選考に残るには、研究職に応募する際に効果的なカバーレター(添え状)を付けて、自分と同等もしくは同等以上の業績があるライバルの中で自分の応募書類を際立たせる必要があります。研究職向けのカバーレターの書き方は、一般的な職種向けのものとは大きく異なります。研究職の採用担当者は、応募者の学力面の適正や業績とともに、研究の哲学的基盤により高い関心を持っています。この記事では、印象的なカバーレターを書く際に抑えておくべき5つのポイントを紹介します。

研究職の応募書類に付けるカバーレターで伝えること

そもそもカバーレターとは応募書類を提出する際に付ける書類です。採用担当者が応募書類を見る際に、履歴書や職務経歴書よりも先に目にすることになるので、印象的なカバーレターで熱意をアピールし、書類選考を進めてもらうことは大切です。書類選考を通過しなければ面接の機会も得られませんので、最初に自分をアピールするひとつの材料としてカバーレターを活用するのが良いでしょう。まず、カバーレターで何を伝えるべきかを整理しておきます。

1. 研究者としての自分の紹介
2. その職に応募している理由
3. その職で活かせる自分の能力と経験

カバーレターには、採用者が応募者の人柄とその職に対する熱意を判断する助けとなる情報を簡潔にまとめておき、興味を持って応募書類を見てもらうようにすることが大切です。

研究職向けの英文カバーレターに書くべきこと

カバーレターは、そこに何を書くか、どのような職務に応募するかによって変わってきますが、自分の採用を勧める主な理由を効果的に示すのに鍵となる要素は変わりません。カバーレターは、首尾一貫した形式で作成する必要があります。自分に関する情報が採用担当者に分かりやすく伝わるように整理しましょう。その職に必要な能力を自分が有していることを理路整然と示せれば、良いカバーレターであると言えます。

研究職向けの英文カバーレターにおいて、採用者が求める情報を提供しつつ自分の能力をアピールする際、以下の7つの項目に注意を払うようにしましょう。

冒頭(ヘッダー)部分

カバーレターの冒頭部分には、宛先とあなたの連絡先を必ず記載します。
宛先には、応募書類の送付先の部署、名前が分かる場合には担当者名を記載します。担当者名を記入する場合には適切な敬称や職名を書き忘れないようにします。
連絡先としては、氏名、メールアドレス、連絡先住所、電話番号を、それぞれ別の行に記載します。

敬称(文章の書き出し)

カバーレターおよび応募書類は適切な相手に届くことが重要です。カバーレターは自分と他の応募者との違いを伝える最初の機会ですので、伝えるべき相手に対して、応募にかける意気込みが届くようにします。一般的には、冒頭に自分のレターの作成日付と連絡先と記入した後に、相手先の名称(組織や団体名など)およびその住所を書き留め、その後にDear [Contact Person’s name]のように提出先の名称に敬称を付けて文章を書き出します。特定の担当者が分かっている場合には、その人の肩書きと名前に敬称を付けます(Dear Mr.***)。相手の性別が分からない場合には、フルネームのみを記載します(Dear ***)。

自己紹介

まず、自分がどの職務(ポジション)に応募しているかを記載します。その後に、自分がどのような人物で、なぜその職務に就きたいのかなど、自分自身に関する基本的な情報を詳しく書きます。ここで、その職務に従事するにあたって優れた能力を有する人材であるとする理由と、興味を持った理由について、概要を書きます。

素質・適性

自己紹介の後は、職務に対する適性について重点的に書きます。学歴は履歴書(CV)に記載してあるので、カバーレターでは自分の能力と業績が応募先の職務でどう役立つかについて、より詳しく述べます。さらに、関連するプロジェクトに従事した経験、あるいは、問題をどのように解決したか、過去に携わったプロジェクトの成功にどう貢献したかなどを示唆するエピソードを盛り込むこともできます。

価値観と目標

自分がその職務で活躍できるだけでなく、職務に適合して職場に前向きな意識をもたらすことができることを、採用者に分かってもらうようにします。そのためには、自分の目標が採用者の目標と一致していることを示す必要があります。

書類選考につなぐ

カバーレターの最後で、自分がその職務に適していることをもう一度述べ、印象づける必要があります。自分の関心事項をまとめ、採用選考の次の段階に進めてもらうようにします。貴重な時間を使って応募書類を読んでくれる採用担当者への感謝を心に留めつつ、その職務にさらに踏み込みたいと考えていることを伝えましょう。

結びの言葉と署名

英文カバーレターの最後は正式な結びの言葉でしめくくり、その後に氏名または署名を付けます。結びの言葉としては適した言葉としてはSincerely/Sincerely Yours/Regards/Respectfullyなどがあります。Cheers/Warm regardsのように親しい間柄のeメールや手紙では使えるものの、応募書類に付けるカバーレターにはカジュアルあるいは友好的すぎる言葉もあるので注意しましょう。英語の結びの言葉の後ろには「,」を付け、改行して名前を書きます。

研究職向けカバーレターを書く際に抑えておくべき5つのポイント

1. カバーレターは応募先に合わせて書く

カバーレターのテンプレートを見れば標準的な形式は掴めるはずです。しかし採用者が知りたいのは、応募者が自分の能力をどれだけ自分らしく示せるかです。自分が応募先の大学あるいは研究機関にどう溶け込めるか、どう役立つかを伝えましょう。自分の出版物や研究が、応募先に何をもたらすことができるかを伝え、それを実証するためのアプローチを詳しく説明します。とはいえ、カバーレターは応募先に合わせて書く、つまり、応募する職に合わせて書く必要があります。カバーレターの中に、応募先が言及している条件が満たされていることを確認しましょう。

2. 学生としてではなく、潜在的な同僚として書く

自分の研究について詳しく述べるより、研究における論点と自分の貢献度に重点を置いた書き方をするようにします。自分の実績を過小評価するのはやめましょう。学術知識を授かる学生からどのようにして知識を生み出す研究者に変化してきたか、自分の研究をより広い領域に適用するにはどうすれば良いかを知っている研究者であることをカバーレターに書きます。また、応募先の大学の研究プログラムに自分がどう貢献できると思うかについて述べてください。応募先のキャンパスにある研究センター、研究室、ワークステーションについて調べ、自分がそれらにどう貢献できるか、何を付与できるかを考えておきましょう。最後に、応募先の大学あるいは研究機関に学術面で価値を提供できる有用な人材として、あなた自身を提示します。

3. 事実に基づいて実績を記す

出版物、表彰、奨学金、教育経験といった事実に基づく実績を述べます。こうした実績は謙虚に示すほうが好ましいので、誇張した表現や形容詞を使うのは避けます。

4. 専門用語は避ける

選考委員会の中には、自分と同じ研究分野や関連分野以外の人が含まれている可能性もあります。そのため、カバーレターは一般的な読者にも理解しやすいように書かれている必要があります。専門用語や、分野独特の表現などは避け、誰が読んでも分かりやすい文章で書くようにします。

5. 明確かつ簡潔に書く

選考委員会は、募集している1つの職務について100人を越える応募者からの書類を受け取ります。カバーレターの長さは1~2ページとして、応募書類を素早く確認してもらえるようにします。さらに、詳しく書きすぎて採用担当者をうんざりさせることも避けなくてはいけません。応募する職務に関連する内容のみを詳細に記載します。出版した論文すべてを説明するのではなく、主な論文2~3本を取り上げ、その論点と重要性について述べます。ただし、自分の論文が先行研究の中にどう位置づけられるかを述べる場合でも、1~2文で短く述べるに留めます。

英文カバーレターの記入例

英文カバーレターを書く際には以下の例を参考にして、よいカバーレターを書いてください。

[Your Name] 氏名
[Your Address] 住所
[Your City, State and Zip Code] 住所
*住所の書き方は、郵便番号も含め現地の一般的な記載方法に準ずる
[Your Phone Number]  電話番号
[Your Email]  eメールアドレス
[Date] 日付

Dear [採用担当者の氏名・職名],

I am writing in response to your advertisement for the [job title] position at [department name] of [university name]. As an experienced [skill set relevant to the position], I am interested in using my knowledge to accomplish [university’s research goals]. I am motivated by [university’s name] about [university’s mission] and am looking forward to the opportunity to use my unique experience to support your [department name] team.

(仮訳:貴校[学部名]学部における[職名]募集の案内を拝見し、応募書類を送付させていただきます。私は、[その職に関連する技能]に関する経験を活かして[研究目標]達成するための一翼を担えればと願っております。貴校の[理念]という理念に感銘しておりますので、私自身の経験を踏まえ、[学部名]のチームの一員として貢献できる機会をいただければ幸いです。)

My recent experience as a [previous position/research experience at university] has prepared me for this position through extensive training on [technical skills]. I applied those skills during [projects you worked on] and helped my team reach our goal by [positive results of your work]. While conducting research on [name of your research project], I improved operations by [mention your relevant soft skills] .

(仮訳:私は、[大学における職種・研究経験]に従事する間、 [専門能力]につき広範囲に及ぶトレーニングを経験してきました。こうしたスキルを今回募集されている職務にも活かせると考えております。これまでに従事してきた[プロジェクト]においても、[研究における肯定的な成果]を出すことによって研究チームの目標達成に貢献してきました。また、[研究プロジェクト名]を遂行しつつ、[関連するソフトスキル]によって、研究の進め方も改善してきました。)

I respect [university’s research mission] and look forward to participating in a workplace culture that promotes [describe the university’s and department’s core values]. I plan to build upon my background as a [field of interest] professional and contribute to [university name]’s high research and educational standards. As I grow professionally, I hope to apply [new skills] to [describe work environment] and become a valuable resource for [university and department name].

(仮訳:私は、[大学の研究目標]に敬意を表しており、[大学および学部の中心となる価値観]を推進している職場文化に参加できることを心より願っています。[専門分野]の専門家としての経験を踏まえ、貴校の高い研究および教育における基準に貢献する所存です。専門家として成長し、[新しい技能]を[職場環境]で活用し、貴校の[学部名]にとって価値ある人材になりたいと思っています。)

Thank you for considering my candidature for [position]. I appreciate the opportunity to share how I can help [department and university name]’s plan and work towards a mutual goal. I look forward to hearing back from you and discussing my application the [position]’s work in more detail.

(仮訳:私を[応募する職務]の候補者としてご検討いただけますようお願い致します。。貴校[学部名]の計画と業務の両面における目標に対して、私がどのような貢献ができるかをお伝えする機会をいただければ何よりです。[応募する職務]への応募についてさらにお話しさせていただけるよう、ご返信をお待ち申し上げております。)

[結びの言葉 (Sincerely yoursなど)],
[あなたの氏名・署名]

ここで示したカバーレター例の他にも、さまざまな例文を見つけることができるでしょう。よく書けたカバーレターで採用担当者に好印象を持たせられれば、同程度の応募者が多数いたときに差を付けることはできそうです。とはいえ、カバーレターはあくまでも添え状ですので、自己アピールや志望動機を長々と書いてしまうのは避けましょう。この応募者にもっと話しを聞いてみたいと思われるように、カバーレターを工夫してみてはいかがですか。


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