研究論文の書き方
研究論文を発表することは研究者にとって最も大切な仕事のひとつです。実際、研究結果を公開しなければ研究は完結しないと主張する人もいるほど発表は重要です。研究成果を論文に書き発表することで、学術コミュニティに認められ、かつ科学の発展に貢献することができます。さらに、研究を発表することは、研究資金や研究者としての雇用機会を獲得することにもつながるので、研究者のキャリアにとって必要不可欠です。
では、どうやって効率よく論文を書き、発表するか?より広範囲に研究成果を届けるには論文として出版・公開することが一般的ですが、論文の書き方には細かなルール(投稿規程)や倫理上の注意があります。
とはいえ、実験や調査に追われる中、論文を書くための執筆時間を確保するのは容易なことではありません。例えば毎日30分だけでも論文執筆について考える時間を持ち、できれば少しずつ書いてみましょう。自分が取り組んでいるテーマの本質は何か、本当にその実験だけで結論が導けるのかなど、研究を遂行する上で重要な気づきが得られるだけでなく、いざ論文を書き始めたときに計画的に作業を進めることができるはずです。
研究論文にはさまざまな種類がありますが、最も一般的な論文の種類は以下のようなものです。

原著論文
自身が行った実験やそれに関する考察を記した論文。

速報論文
進展が早い分野や競争の激しい分野において、結果を迅速に発表するために作成する論文。簡潔に書くため、見出しをつけて文章を区切ることはしません。

レビュー論文
特定の主題における状況を包括的に解説する総説。通常、学術雑誌(ジャーナル)編集者からの依頼により、該当分野を牽引する研究者が作成します。レビュー論文に書かれるのは、現段階での定説・仮説、最新の研究結果、さらに該当分野の研究の将来の方向性などです。約100本もの研究論文が引用されることもあります。ジャーナル編集者から依頼されなくても著者自らがレビュー論文を執筆し、投稿できる場合もありますが、まずはジャーナル編集者に事前に問い合わることをお勧めします。

症例報告
医療分野で作成される、未知あるいは非常にまれな疾患・症状・経過について詳細を記した報告書。単一症例の報告もあれば、複数の症例を報告するものもあります。症例報告では、序論(緒言)、方法、結果と結論を短めにまとめます。

会議抄録・論文・議事録
会議のような組織的な会合での研究発表を簡単にまとめた報告書。要旨(要約、抄録)からフルペーパー(論文全文)までさまざまです。
ステップ 1: 研究論文の構成
論文には、研究をどのように始め、何を発見したか、そして得られた結果がその研究分野にどのような進歩をもたらしたかを記す必要があります。編集者や読者にとって、どこに何が書かれているのかが分かりやすい構成にすることが大切です。最も広く受け入れられているのは、序論(Introduction)、方法(Methods)、結果(Results)、考察(Discussion)で構成されるIMRAD (Introduction-Methods-Results-And-Discussion)形式です。そこにジャーナルの追加要件である、要旨(要約、抄録、Abstract)、キーワード(Keywords)、謝辞(Acknowledgement)および参考文献(References)などを追加して論文を作り上げます。IMRAD形式は、研究成果を系統立てて書く助けとなります。中にはIMRADの項目順とは異なる順で論文を書き進める研究者もいるようですが、最終的にはIMRAD形式に準じた以下のような構成となっている必要があります。

例外
症例報告の場合は、従来のIMRAD形式とは異なる形式で書かれ、以下のような項目が追加されます。
- 病歴と診察結果 : 患者の病歴の詳細を記し、当該患者がいつから治療を受けているかを明示する。
- 診断における重点事項と評価 : 診断に至った経緯とすべての検査結果を記す。
- 治療における重点事項と評価 : 試みた治療方法と専門医による助言を記す。治療の有効性の評価も行う。
- 経過観察と転帰(アウトカム) : 副作用も含め、治療の結果と患者の状態を記す。
- 患者の視点 : 治療を通じて患者が経験したことを記す。
- 患者の同意 : 患者からインフォームド・コンセント(IC)が得られているかを記す。
ステップ2:論文の準備
先述のように、ほとんどの出版物はIMRAD形式に準じて作成する必要があります。ただし、執筆を進める段階では、構成順とは異なる順序のほうが書きやすいこともあるので、自分の進捗に合わせて作成し、最後に形式に則した順番に並べ替えましょう。
まずデータを整理してから、以下のように段階的に書き進めることをお勧めします。
- 図表 : イメージまたは表を使用するか、あるいは文中で説明するかなど、データの示し方を決める。
- 方法 : 論文に記載された方法で誰もが実験を再現できるように記述する。
- 結果 : この章には実験の結果のみを記述する。考察は含めない。
- 考察 : 考察には、分析、見解、文献から得られた理解を記す。研究結果に関する議論を行い、結果に記したことを繰り返さない。
- 結論 : 別途、小見出しをつけて書くか、あるいは考察の末尾に書き込む。結論では、研究結果が当該分野にどのように寄与するかを読者に伝える。
- 序論 : 論文における結論をどのように書くかが決まってから序論を書く。
- 要旨 : 要旨は論文の概要であり、ここでは問題の背景と解決方法を簡潔に説明する。次に、主要な発見・調査結果を述べる。
- タイトル : 本文の内容に合致し、簡潔で、必要十分な情報が示されたタイトルを付ける。
- キーワード : キーワードは検索に利用される。ジャーナルの名前に含まれる単語はキーワードとして使用することが許されない場合が多い。また、略語を使用する際は頻繁に利用されている単語を慎重に選ぶ。
- 謝辞 : ここでは、研究に関わってはいても著者としての資格(オーサーシップ)を有していないすべての関係者に対する感謝を述べる。
- 参考文献 : ジャーナルの投稿規程を確認し、それに準じた形式で文献リストを作成する。不必要な文献を入れず、正確に記載する。
IMRAD形式で原著論文を書く方法を説明したオンラインコースもあります。是非ご覧ください。
ステップ3:魅力的なタイトルの付け方
研究論文のタイトルは論文の第一印象を左右します。よいタイトルとは、研究の主題、方法、対象、結果が簡潔にわかるものです。

タイトルの付け方にはさまざまなスタイルがあります。
-
宣言型
主な結論を宣言するタイトル
例:Mixed strains of probiotics improve antibiotic associated diarrhea.
日本語訳 : プロバイオティクスの混合株が抗生物質による下痢を改善 -
記述型
研究主題を説明するタイトル
例:Effects of mixed strains of probiotics on antibiotic associated diarrhea.
日本語訳 : プロバイオティクス混合株が抗生物質による下痢に及ぼす効果 -
問いかけ型
研究主題の説明につなげる質問形式のタイトル
例:Do mixed strains of probiotics improve antibiotic associated diarrhea?
日本語訳 : プロバイオティクス混合株は抗生物質による下痢を改善するか?
魅力的な研究タイトルを作成するためのポイントは以下の5つです。
- 簡潔に
- 記述的に
- 短語数は少なく(5 - 15単語)
- ジャーナルの投稿規程に従う
- 限られた分野でのみ通用する専門用語や記号の使用は避ける
ステップ 4: 効果的な文献調査方法
文献調査は大変な作業ですが、最初に研究課題を明確にしておけば、どの文献を調べるべきかがわかるはずです。
- 文献検索: 研究課題に関係する文献の検索を行う。重複検索を防ぐためには、自分が使用する検索語句を書き留めるだけでなく、検索するデータベースのリストを用意し、検索済みのデータベースにチェックを入れておくことが有効。
- 文献を批判的に分析: 各文献を、自身の研究の参考とすべきかどうか判断する際には、以下の点に注意する。
- 研究課題は何か?
- 特定の成果を求める資金提供者との関係など潜在的な利益相反の可能性はないか?
- 研究目的を達成するのに有効な方法を採用しているか?
- 論文に記された結果は納得できるものか、または結論は理にかなっているか?
- その論文著者は研究分野で認められた研究者か?
- その研究は引用されているか?
- 序論に対する考察: 序論と考察 の書き方には明確な違いがあります。
- 序論: 研究主題の紹介部分。当該分野において今まで明らかにされていないことは何か、この論文では何を新たに解明しようとしているのか、この研究の意義を説明する。
- 考察: 研究結果の裏付けと既発表研究との比較を行う部分。文献を参照し、現時点で受け入れられている仮説と自身の研究との関連付けを行い、さらに、当該分野にどのような貢献をしたかを記す。
ステップ 5: 要旨(要約、抄録)の書き方
要旨(要約、抄録、アブストラクト、Abstract)は以下の理由により、大変重要です。
- 要旨は、オンラインデータベースの検索に利用されるという役割を担うため、重要なキーワードを入れておく必要がある。
- 編集者と査読者は、出版に値する論文かどうかを、要旨を読んで判断する。
- 読者は、自分の研究に関連する論文かどうかを、要旨を読んで判断する。
よって、簡潔で魅力的な要旨を書くために十分な注意を払わなければなりません。要旨の書き方には「structured」と「unstructured」の二通りがあります。投稿先ジャーナルの投稿規程に定められた形式に従って作成してください。
- structured abstract : 見出しを付ける執筆形式。読者は見出し(目的、方法、結果、結論など)を見て、簡単に各項目を見つけることができるので、効率的に論文の内容を掴むことができる。執筆にあたっては、それぞれの見出しに対応した内容を簡潔かつ詳細に記せばよい。
- unstructured abstract : 見出しを付けない執筆形式。とはいえ、structuredと同様に、研究の背景、結果、結論、結果から推察されることなどを項目ごとに順序だてて執筆することで、より分かりやすい要旨となる。
ステップ 6: 序論(緒言)の書き方
序論(Introduction)は、これまで行われてきた研究の流れの中で、発表する論文がどのような位置づけにあるかを紹介する部分です。まず、研究の主題を示し、その分野において明らかにされてきたことと、これから解決すべき課題を示します。なぜその課題を解決することが重要なのか、また、なぜ今までそれを明らかにすることができなかったのかにも言及します。さらに、自身の研究課題と仮説に話を絞り込んでいきます。
読者の興味をひく魅力的な序論を書くポイントは以下のとおりです。
- 研究課題に関する幅広い背景知識を示す。
- この論文において解決しようとしている課題を明確にする。
- 既発表論文において用いられた手法およびその結果を記す。
- この論文で採用する新しい手法とその手法を採用する理由を明示する。
- 読者が著者の考えを掴みやすいように論理的な書き方をする。
ステップ 7: 材料と方法の書き方
材料と方法(Materials and Methods)には、他者が調査/実験を再現できるように詳細な情報を示す必要があります。しかし、発表済みの文献に明示された方法を詳述する必要はありません。読者は、論文に引用された文献から詳細を知ることができるからです。材料と方法を記述する際に気を付けるべきポイントを以下に述べます。
- 実行した研究に関して執筆するので、過去形で記述する。
- 流れを混乱させるような不要な詳細情報の記載は避ける。
- 使用した材料や実験機材は章の頭にリスト化するのではなく、手順に則って記す。
- 被験対象が人や動物の場合、倫理または承諾に関する必要条件の詳細を記す。
- 標準的な用語体系と数字を使用する。
- 適切なコントロール実験(対照実験)があることを確認する。
- その手法を採用した理由があれば記す。
- データ分析に使用した統計手法の詳細を示す。
以下に、材料と方法に書き記すべきことをリストアップします。
- 過去に発表された方法の引用
- 実験の設定 : 母集団の調査が含まれる場合、サンプリングの場所と状況
- 細胞株 : 細胞株を使用する場合、提供元と異物検査(コンタミ試験)の結果
- 抗体 : カタログ番号、引用回数、使用された希釈液、バッチ・ロット番号などの詳細情報
- 動物モデル : 動物の種、年齢、性別および倫理的コンプライアンス情報
- 被験者 : 倫理委員会の要件と、被験者からインフォームド・コンセント(IC)を受領した事実、および臨床試験番号と選出基準
- データリポジトリに登録したデータの登録コード
- ソフトウェア : プログラムのバージョンと入手元情報
- 統計 : サンプルまたは被験者を統計に含めるか、含めないかの基準。ランダム化(無作為化)の方法。バイアスを避けるための盲検法の詳細。研究で使用した統計テストの適切性。
- 関連する時間枠
ステップ 8: 結果の書き方
結果(Results)と考察(Discussion)をまとめて書かせるジャーナルもありますが、項目ごとに見出しを付けて書かせるジャーナルもあります。2つの項目をまとめて書く場合には、結果ごとに考察を記します。つまり、1つの結果の直後にその考察を書き、次に2つめの結果と考察が続くというスタイルです。データを示す際には、論理的かつ正確に提示するように注意します。方法に記載したのと同じ順番に従って結果を書きましょう。
結果には以下を含めます。
- コントロールグループ(対照グループ)のデータ
- 標準偏差やp値などの統計値
- 結果を視覚的に示す図表
結果に含めないものは以下です。
- 結果に関する推測または解説
- 参考文献にて示された結果(自分の研究から得られた結果以外は書かない)
- 表またはグラフで示したデータについて文中で繰り返さない
考察は別にします。説明、解釈、研究の限界、文献との比較は次章で述べるように考察に記載します。
ステップ 9: 考察の書き方
考察(Discussion)には、研究目的を達成できたか、自分の研究結果は他の研究と比較してどのように異なるか、研究になんらかの限界があったか、といった内容を記します。個々のデータから示唆されることを議論し、今後の研究の展開についても言及します。
考察を導く質問の例を以下に挙げます。
- その仮説を証明するのに十分な結果が得られているか?他に実施すべき調査・実験はないのか?
- なぜ得られた結果が既発表データと異なるのか?
- どのような調査・実験をすれば、この論文では解決できなかった課題を克服できるか?
考察の 目的は、読者に研究結果の意味を伝えることであるため、論理的に組み立てる必要があります。冒頭の段落では、序論の繰り返しにならないように注意しつつ、研究の背景と主目的を述べます。著者の中には、読者の興味を引きつけるために、まずは主要な成果から書き始める人もいます。
次の段落では、研究結果、発表済みの研究結果にどう匹敵するのか、研究の限界、自らの見解、また当該分野におけるこの論文の意義を記します。
まとめの段落では、研究の主要な結果について述べます。ただし、ここでは結論を書かないように注意し、データから得られる主題のみを強調します。
よく練られた考察を書くためのコツを以下に示します。
- 文献レビューではないので冗長な文章にせず、結果に関連する内容のみを記述する。
- 結果を解釈する。
- 簡潔に記し、不必要な語句は書き込まない。
- 原則として結果の章に示されていない内容は書かない(公開しても差し支えない範囲で未発表データについて言及することもある)。
- データに裏付けられた結論であることを確認する。
ステップ 10: 結論の書き方
調査/実験で得られた結果に重点をおき、研究の結論(Conclusion)をまとめます。結論も、構造化することで書きやすくなります。
- 研究の目的を述べる。
- 主要な発見・調査結果を伝える。
- 研究分野において自身の研究がどう寄与したかを述べる。
- 研究の限界について述べる。
- 最後に将来の研究に向けた提言を記す。
ステップ 11: 効果的な引用方法と参照方法
学術論文を作成する際には、2つの理由から参照した元の論文について言及しなければなりません。まず、他者のアイデアの意図せぬ盗用・剽窃を避けるため。盗用・剽窃は、他者の発言や発想を断りなく使用することで、重大な倫理違反です。もう1つは、論文中に引用された文献の出典元を明らかにするためです。
論文中に引用を示し、さらに論文の末尾に参考文献リスト(References)を付け、出典元の詳細を掲載します。
参照/引用の示し方
- 参考文献リストには、著者、出版社、出版年、タイトル、ページ番号等の詳細を記す。
- 論文テキスト中に引用(番号もしくは著者名)を記す。
- 参考文献リストは、ジャーナルが定める投稿規程に準じて作成する。
- 読者に誤った情報を提供しないように細心の注意を払う。
参考文献リスト作成時にCite While You Write (CWYW) ツールを試してみるとよいでしょう。CWYWツールには、Mendeley、 Endnote、 Refworks、 Zotero などがあります。
ステップ 12: 図の作成
図(Figure)を作成する際は、以下に注意します。
- 凡例は、見てすぐに分かるように示す。
- 簡単に区別できる記号を使用する。
- 大きな表データは補足資料として扱う。
- 写真にはスケールバー(目盛)を付けておく。
ステップ 13: 表の作成
表(Table)を作成する際は、以下に注意します。
- 出版原稿の表には縦線を用いない。
- 凡例は、見てすぐに分かるように示す。
ステップ 14: 著者の定義(オーサーシップ)
一般的に、以下のような行為を行った場合は論文著者としての資格(オーサーシップ)を有するには、以下の条件を満たす必要があります。
- 研究のあらゆる段階において十分な貢献をする
- 論文原稿の執筆または改訂作業に携わる
- 論文の最終版の承認を行う
- 研究の正確性および公正性に責任を持つ
一般的に、以下のような行為を行った場合は研究倫理・職業倫理に反するとされます。
- ギフトオーサーシップ : 研究費の支援や監修の見返りとしてなど何らかの要因に基づき、論文に貢献していない他人を共著者に仕立て上げる。
- ゴーストオーサーシップ(幽霊著者) : 賃金の支払いを受けて論文を執筆するも、執筆以外の点では何も研究に貢献していない者の名前を、著者または謝辞のいずれの項目にも記さない。
- ゲストオーサーシップ : 研究への貢献度が低いにも関わらず、有名な研究者またはその分野で尊敬されている研究者、あるいは年長の研究者の名前を著者として記す。
このようなオーサーシップの存在は、研究不正そのものです。研究分野で尊敬される研究者が共著者に名を連ねているだけで、読者はその論文に価値があるように感じてしまうかもしれません。しかしこのような事態は、医療介入に関する判断に関わる場合、特に問題視されます。
ステップ 15: 謝辞の書き方
著者の資格を有していない人が研究に貢献した場合には、謝辞(Acknowledgement)の項目に名前を記す必要があります。謝辞には、研究支援者、監修者、管理業務の支援者、執筆補佐、編集および校正の支援者の名前を書きます。
このような人たちによる研究への間接的な貢献は明記しておく必要があります。編集者から、謝辞に対する書面での承認を求められることもあります。
ステップ 16: ジャーナルの投稿規程における確認事項
論文を投稿する前に、投稿先ジャーナルの投稿規程(Instructions To Authors)をもう一度よく確認しましょう。ほとんどのジャーナルが、掲載するすべての原稿の言語を一定基準以上に保つため、また一貫した書式やスタイルで書かれているようにするための、独自のスタイルガイドを定めています。ガイドラインでは例えば、イギリス英語とアメリカ英語のどちらを使用するか、どの略語の使用が許されるか、図と表のフォーマットの方法などが説明されます。また、参考文献の書き方もジャーナルごとに指定されているので、そのスタイルを順守することが重要です。
ステップ 17: 論文の英文校正/プルーフリードの重要性
論文の構造が投稿規程に従って正しく、明確に書かれているか、正確な専門用語を使っているか、主張する論点は証拠に基づいているか、などを確認します。構造や英文が正しく書かれているかどうかの確認には、論文の校正が不可欠です。
論文を書き終わったら、スペルミスや用語の一貫性、スペースの取り方など、小さなミスの修正を行います。図表、必要なデータや統計値の確認も重要です。英語ネイティブの同僚や共同研究者がいれば、論文の校正とプルーフリーディングを依頼しましょう。あるいは専門の校正会社に英文添削を依頼するのも手です。
ステップ 18: 論文の投稿前査読(プレ査読)
一般的に、投稿前査読(プレ査読)はジャーナルに投稿する論文の質を高めるのに有効です。プレ査読のメリットを以下に記します。
- 第三者の新鮮な目で欠落箇所や間違いを見つけることができる
- 研究と論文に対する建設的なフィードバックが得られる
- 論文の分かりやすさを向上させることができる
経験豊かな同僚や、指導教官、あるいは専門の英文校正サービス業者に論文のレビューを依頼するとよいでしょう。
論文の書き方に関するeラーニングコースやオンラインセミナー、エナゴ学術英語アカデミーの記事カテゴリー「論文の書き方」や「論文投稿の基礎知識」でご紹介しているその他の記事も、是非ご参照ください。