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研究論文が却下される10の理由(3)

本ブログでは、論文が却下される10の理由を考えていますが、本日はその第3回です。今回はよく見落としがちな点を2つあげてみました。
7. 研究結果と研究者の利害関係は?
研究の規模や影響力が大きくなればなるほど、いろいろな所から助成金が集まってきます。研究者として、主観や私的利益を廃し、限りなく論理的に研究をデザインし、結果を分析するのは当たり前のことです。しかし、たまたまその結果が、助成金を出してくれた会社に好意的な結果となった場合、ジャーナルの編集者や査読者の猜疑心をあおることになります。こうした問題は「助成金を出してくれた団体の会長が、 ある製薬会社の重役も兼任していた」など、助成金にはあまり関係のないところで人脈がつながっている場合でも同じです。
このような場合、論文内で「研究内容とその結果の分析を明確な説明・発表する」こと以外に、「研究の公平性を訴える」ことも重要なポイントとなります。その点を踏まえて、もう一度自分の論文を読み直してみてください。また、第三者に論文を校正してもらう機会がある場合は、事情を説明してから読んでもらうことをおすすめします。
研究者として、自負を持って論理的な研究を心がけている人ほど、このようなことをバカバカしいと思いがちです。しかし、不必要な疑いを回避するために利害関係を明示しないことは、逆に研究者として自殺行為となりかねます。利害関係はつねに明確に記しておく必要があります。
8. 投稿先のジャーナルの指針と編集委員の趣向
研究者は、最新の論文はいつも敏感にチェックしますが、それを掲載しているジャーナルそのものの目的や経営方針には無頓着になりがちです。しかし、いざ自分の論文を投稿するさいには、このことが重要になってきます。
論文を投稿するさいに「ジャーナルの指針を確認し、それが自分の論文に沿ったものかどうかを確認すること」というのは、よくあるアドバイスの1つです。それでも論文が却下された場合は? 実は、忘れられがちなことの1つに、編集委員たちの存在があります。つまり編集委員が代われば、その編集委員の好みが多少は投稿論文の選択に影響することも否めない、ということです。
査読者からのコメントが届いたら、まずジャーナルの指針とともに編集委員たちの略歴にも目を通しましょう。そうしてからコメントを読むと、査読者の指摘がより明確に理解できるかもしれません。

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