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EnagoBy: エナゴ

論文のプルーフリーディングー自分で添削する方法―

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論文を書いた経験があれば、それがどれほど途方もない作業なのかは説明不要でしょう。数ヶ月もしくは数年もの間、調査、執筆、改訂を行ない、最後の1文字を打ち終わった瞬間、とてつもない安堵感を覚えるかもしれません。でも、まだ終わっていません!論文執筆のふたつ目の難関である校正作業のはじまりです。

いくつもの箇所を読み直し、書き直し、指導教員の意見を聞きながら、論文はさまざまな校正を経て完成するはずです。しかし、それでもプルーフリーディングという重要なステップが1つ残っています。論文の推敲はそんなにも重要なのでしょうか?そもそも、論文の校正とは、どのようにやるのでしょう?

 

論文のプルーフリーディングとは何か

プルーフリーディングとは、文章の厳密さを注意深く吟味する校正の中でも別立てのステップです。プルーフリーディングは、主となる論文の校正をすべて終えた後に行ないます。これは時間と労力の両方を節約するためです。つまり、後のち削除される部分をわざわざ見直す必要はないわけです。校正を終える前だと、編集段階で追加や変更した新しい箇所に戻って推敲する手間があり、作業も煩雑になります。プルーフリーディングは、完全に論文を書き終えた後にのみ行なうべきです。

 

プルーフリーディングでは、テクニカルな表現の正確さとともにスペル、文法、句読点、書式、選択した単語が正しいかをダブルチェックします。推敲作業により最後にもう一度、明解さや誤植をチェックできます。語彙の選択、略語の使用および大文字の使用が文章全体で一貫しているかの確認もしていきます。論文にとって推敲が重要なのは、書かれた文章に誤りがあると論文の専門性や信頼性が疑われてしまうからです。学術界では、より一層正確性が問われます。この記事では、特に英語について説明しますが、どの言語でも、論文のプルーフリーディングは重要なステップです。

 

論文を推敲する方法

論文のプルーフリーディングのやり方には、いくつか選択肢があります。ひとつは自分で論文を推敲することです。お金の節約にはなりますが、時間と手間がかかります。文書を問わず、自分の書いたものの校正は自分の先入観が入るため、困難です。そのためミスを見逃してしまうことも多々起こります。ここに多くの論文著者が英文校正サービスを利用する理由があります。英語を母国語としないなら、英文校正サービスを利用するのが最良の選択肢です。英文校正はネイティブ・スピーカーにとっても容易ではなく、論文校正サービスを提供する経験豊富な校正者が学位論文や投稿論文など、用途に合った高品質のサービスを提供してくれます。論文は原稿のボリュームが大きいので、一度に全部読むよりもセクションごとに推敲するほうがいいでしょう。さらに重要なことは、最終稿を書き終えた後、すぐに推敲しようとしないことです。読み直し作業を始める前に、できるだけ多くの時間と空白が必要です。論文校正サービスを利用していないのなら、少なくとも72時間、できれば一週間、論文を見ずに過ごした後でプルーフリーディングにとりかかってください。そうすれば新鮮な目で見ることができて間違いを見つけやすくなります。

 

推敲する際の注意点

自分で論文の推敲をしている人は、まずチェックリストを使って確認することから始めましょう。探すべき一般的なエラーは以下のとおりです。

 

  1. 英国英語と米国英語の不統一な使用 (特に非ネイティブスピーカーに見られます)
  2. スペルミス(スペルチェックは便利ですが、すべては検出できません)
  3. 誤植(aboutがabortになればたちの悪いミスですが、スペルチェックでは見落とされます)
  4. 略語の不統一(”U.S. “と”US”)
  5. 句読点のミス(アポストロフィの誤用、オックスフォード・コンマの不統一、emダッシュの代わりにenダッシュ)
  6. 文法上の誤り(a/an/theの誤用、複数形など)
  7. 書式設定

 

イギリス英語とアメリカ英語を混ぜない最も簡単なやりかたは、ワープロソフトなどのツール設定が文書に使うべき言語の英語に設定されているかを確認し、チェックツールで簡単なスペルチェックを実行することです。ほとんどのスペルの問題はこの方法で解決できますが、論文を読み進めるときは矛盾を見落としていないか注意深く見てください。

もうひとつ注意しておきたいのが、短縮形(”don’t”と”do not”)やアポストロフィの使用です。一般的にアカデミックライティングでは、短縮形の使用は推奨されません。一部のスタイルガイド(APAなど)では、特に短縮形の使用が非推奨です。ネイティブスピーカーはこのようなルールを学校で教わってきていますが、非ネイティブスピーカーは複数の所有格でアポストロフィを多用する傾向があります。学術ライティングでは使用をしないことを強くお勧めします。たとえば“the dogs’ group“は”the group of dogs”、“the publics’ opinion” は “public opinion”もしくは“the opinion of the public”というように書き換えます。また、書式の一貫性を確認しましょう。見出しは同じように並んでいますか?あるセクションに太字、別のセクションに斜体を使用していませんか?余白は正しいですか?大学から提示されるガイドを必ず参照して、提出前に論文の書式設定が適切に設定されているか確認してください。

 

推敲作業の助けとなるツール

論文校正に役立つガイドやツールは数多くあります。Google Scholarは引用ジェネレーターと同様、被引用文献のダブルチェックに役立ちます。OWL Purdue onlineにも有用な執筆のヒントが多数掲載されています。先述した論文の英文校正サービスもすばらしいリソースでしょう。英文校正に加えて学術的な校正サービスも利用できます。学術的な校正とは、研究者を対象としたサービスで、特定の学問分野に精通した経験豊富な論文校正者を採用して、学術論文や投稿論文の原稿を校正しています。主題に精通しているため迅速かつ徹底的に原稿をチェックしてくれます。

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