With Editorとは?表示される期間と査読全体の所要時間
投稿した論文がアクセプトされるまでの期間は落ち着かないことでしょう。
すぐに連絡がなければデスクリジェクトされずに査読に回ったと安心するかもしれませんが、その後、あまり連絡がないとどうなっているのか不安になります。
ここでは、査読プロセスに要する一般的な所要期間について見ていきます。
査読にはどのぐらいの時間を要するのか
論文を投稿してからジャーナル編集者(Editor)から連絡が来るまでにどれぐらいかかるのが一般的だと思いますか?
原稿を投稿してからの標準的な査読期間は6~12週間程度とされていますが、分野によっても学術ジャーナルによってもかなり違いがあり、一概に何週間/何か月とは言い切れません。
外部査読者にわたる前の編集部内部での初期審査(コンプライアンスチェックなど)にも一定の期間がかかる上、査読が開始されてからも分野によって査読期間は異なります。
査読プロセスと所要時間【With Editorの期間】
では、査読のプロセスごとにどの程度の期間を要するのかの一例を見てみます。
黄色くハイライトしている部分が、ステータスとしてWith Editorと表示される段階です。
| プロセス | 所要期間(目安) | チェック内容 |
|---|---|---|
| 編集者による初期審査 | 1から4週間 | ガイドライン順守やフォーマットの確認。高インパクトジャーナルや投稿数の多いジャーナルではより長い時間がかかる |
| 査読者選定と査読依頼 | 1から3週間 | 査読依頼が断られることが多いので、ジャーナルは複数名の査読者を確保するために、その倍程度の研究者に依頼を行う |
| 査読者による評価* | 4から8週間 | 依頼時に想定する期間より長くかかることが一般的、分野によって差が出る部分でもある |
| 最終判断 | 1~2週間 | 編集者によるまとめ |
| 合計(投稿から判定まで) | 6~12週間 | スムーズに進んだ場合には6~12週間程度だが、4~6か月を要することも少なくない |
ただし、査読者による評価(*)の結果で著者による修正が求められた場合、大幅な修正であれば4から8週間、ささいな修正であれば2から4週間の猶予が著者に与えられることが一般的です。
修正や変更の度合いにより編集者による確認で済むこともあれば(所要期間1から2週間)、修正後に再提出される原稿を査読者が改めて確認することもあり(同2から8週間)、追加される時間が異なってきます。
With Editorとは
投稿した原稿の審査がどの段階にあるか(ステータス)はオンラインで確認することができます。
ステータスがWith Editorと表示される期間には、査読前の編集部による初期調査、および査読者の選定・依頼などが行われています。
上表に示した流れとしては、編集者による初期審査と査読者選定までがWith Editor、査読者が見つかって査読が開始されればUnder Review、査読が終ればDecision in Processと表示されることになります。より詳細にReviewer assignedやReviewer invitedなどと示されることもあります。
With Editorの状態が長い場合には、何らかの理由で編集者の初期審査が滞っているか、査読者が見つからないなどが考えられます。
専門知識を備えた査読自体、研究インテグリティを担保する上で重要ですが、With Editorと示される期間も、編集者が投稿論文の形式や内容、ジャーナルのスコープとの整合性、利益相反の申告などの倫理面を確認し、原稿を外部評価(査読)に進めるかどうかを判断する非常に重要なプロセスです。
この段階でリジェクトされた場合には(Editor Kick、Editor Reject、Desk Rejectなどと称される)、投稿した原稿の形式不備や、論文としての質が基準に達していない、あるいはジャーナルのスコープ外であることが原因で査読に至らなかったと考えられます。
With Editorが長い場合や査読が長引く場合の対処法
査読期間が予想より長引けば、研究者らが精神的な負担を感じることもあるでしょう。
しかし、冒頭で述べたように、査読期間は分野やジャーナルによっても異なります。学術出版を技術的に支援しているNeucitePressは、分野別の査読に要する期間を示してくれているので参考になるでしょう。
また、SciRevというウェブサイトでは、研究者の体験に基づくジャーナルごとの査読所要期間の統計を見ることができます。
あまりにも長い期間がかかっている場合や、With Editorからステータスが変わらない場合、編集者に確認のメールを出してみることも一案ですが、その場合には、査読プロセスに要する目安時間を踏まえ、礼儀正しく問い合わせるようにしてください。
参考文献
Journal Metrics Academic Publishing Timeline: From Manuscript to Publication
NeucitePress: Peer Review Turnaround Time: Industry Benchmarks and Solutions


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