定説に反する研究結果が出た場合、助成金申請に影響しますか?
研究成果が定説に反した結果となった場合、あるいは ネガティブデータ が得られた場合、次の助成金申請には影響しますか?
ご質問ありがとうございます。
研究成果が定説を支持する結果であろうとなかろうと、これを論文として発表することは科学の進歩にとって極めて重要です。そのように新しい知見が加わることにより仮説の信頼度がより高まるのです。
一方で、多くの研究者が、定説を否定するような結果を発表すると研究者としての信用が低下するのではないか、あるいは研究資金の獲得に支障をきたすのではないかと心配します。中にはデータを改ざんするという非倫理的な手段に手を染めてしまう人さえいます。
研究者として責任を持って厳正な研究を遂行していること、また、その能力があるということを研究資金提供団体に対して示すためにも、過去の知見と異なる結果を論文に発表することは重要なのです。然るべき手順を踏んで得られたものであれば、定説に反する結果こそ、むしろサポートする価値があると言えます。
最近では、学術出版界の状況も変わりつつあり、一部のジャーナル、例えばPloS One( The Missing Pieces)、 PeerJ、 Journal of Negative Results in Biomedicineなどは、定説に反する結果やネガティブデータ(異なる条件下で実験したにもかかわらず差が認められなかった結果)を含む論文を積極的に出版しています。過去の知見を否定するような論文であっても、これらのジャーナルに発表されれば、資金提供団体は、その業績を信頼し評価することでしょう。


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