英文校閲とは?研究論文をブラッシュアップ

英文校閲とは、英語で書かれた文章の誤植を修正して、洗練させ、著者の伝えたいことが正しく伝わるように整える作業です。特に、学術論文の英文校閲には高度な英語能力だけでなく、深い専門知識も求められます。

論文の英文校閲において、矛盾がなく明瞭かつ一貫性のある文章になっているかを確認し、読者にインパクトを与えられるように洗練させると同時に、掲載したい学術雑誌(ジャーナル)の指定する書式に合わせて体裁を整えるためには、英文校閲の必要性を理解し、関連するさまざまな技術を探求しておくことが役立ちます。

英文校閲の必要性

英文校閲が論文にもたらす効果

英英文校閲とは、文章の質を高めるための作業であるとともに、読者の関心をつかみ、伝えたい内容を的確に伝えられるようにするために行うものです。なぜ英文校閲が必要なのか、なぜ校正プロセスを省略すべきではないか-その理由として、例えば下の5つを挙げることができます。

1. 文章の明瞭さと一貫性を高める

  • 文章の明瞭さと一貫性を高める
  • 執筆時の脈絡のないアイデアに基づく冗長な文章や矛盾のある個所を修正する
  • 著者が意図したメッセージが明確に伝わるようにする
  • 論文らしい語句の選択やトーン、一貫性のある書式で、魅力ある文章に仕上げる

2. アイデアを構造化する

  • 文章を洗練させ、論文の全体的な構成も改善する
  • アイデアを整理し、テーマから逸脱する可能性のある不要な要素を取り除く

3. 書式を確認する

  • 全体の書式を確認・修正する
  • フォントの種類やサイズ、箇条書き形式、通し番号などを整える
  • 本文の単語数が投稿規程にある制限を超えないようにする

4. 文法を確認して洗練させる

  • 文章に磨きをかけ、文法ミスのない論文を完成させる
  • 句読点の付け方を含め、文章全体を確認する
  • 誤解や意図しない解釈をされることがないよう、適切な言葉・単語が使われているかを確認する
  • 流暢で読みやすく、内容が正しく伝わる文章にする

5. 魅力的なコンテンツにする

  • 内容を精査することで、冗長な部分や無関係な部分を取り除く
  • 余計な情報をそぎ落とし文章全体を整えることで、より魅力的で理解しやすいものにする

校閲は誤りを正すだけでなく、文体を整え、思考を刺激し、さらにジャーナルに論文を投稿する際にはアクセプトされる率を高めることにもなります。学術論文の英文校閲には、英語能力だけでなく専門知識も求められますが、文章の明瞭さ、正確性、信頼性、影響力を高めるためには必要不可欠なプロセスであると言えます。

よく行われる英文校閲
よく行われる英文校閲

1. 構造の校閲(Structural editing)

ストラクチュラル・エディティングは、文章全体の構成、論旨の流れ、一貫性、読みやすさをチェックする校正です。この段階で、原稿の内容が修正されることもあります。文章全体がスムーズに展開し、対象とする読者の心に響くように整えます。

全体を見ることで長所と短所(改善点)を明らかにし、原稿の体裁が投稿規程に沿っているかも確認します。ストラクチュラル・エディティングの校閲では、より明確に内容を伝えるために、著者に大幅な書き直しを提案することもあり、英文校閲の中でも最も厳密で重要なものだと言っても過言ではありません。

  • 文章全体を見直す
  • 構成を改善する
  • 論理的な流れを確認する
  • セクションを書き換える
  • 文書の長さを確認する(投稿規定などに指定された文章の長さ、字数に則しているかを確認する)

2. 一文毎の校閲(Line editing)

ライン・エディティングでは、一文毎のトーンや明瞭さをチェックします。一文毎の情報が的確に読者に伝わるように校正することで、読者による誤解を防ぎます。さらに、アイデアの一貫性を保つことで、より意味の伝わるコンテンツにすることができます。また、繰り返されるフレーズや意味が重複する単語を削除し、読みやすさを向上させます。

  • 文章を推敲する
  • 文法を改善する
  • 語彙をチェックする
  • 文章のトーンを整える
  • 一貫性を確保する
  • 細部を修正・改善することで読みやすさを向上させる

3. 単語・文章・内容の校閲(Copy editing)

コピー・エディティングは、文法、句読点、スペル、文章構成を重点的に細部までの確認・修正を行うものです。さらに、読みやすさを向上させ、言語の伝統的表現法を順守するよう文章をブラッシュアップします。単語のニュアンスの違いや一貫性を確認するとともに、記載事項の事実確認や参考文献の検証も行い、文章全体の正確性と信頼性の向上に貢献します。

  • 文章の一貫性を保つ
  • 読みやすさを向上させる
  • 記載事項の事実確認を行う
  • 伝えたいポイントに焦点を合わせる

4. 文法・綴り・書式の校閲(Proofreading)

プルーフリーディングは、英文校閲のプロセスにおける最終確認です。誤字脱字、書式上の間違い、不要な空白などの些細なミスがないかを入念にチェックします。論文を投稿あるいは公開する前の最終確認であり、文章の完成度、影響力を低下させるようなミスがないことを確認し、保証するものです。

  • スペルのチェック
  • 句読点のチェック
  • 不要なスペースの削除
  • 書式を順守しているかのチェック

このような英文校閲を行うことで、ミスを減らし、対象とする読者にアイデアを確実に届けることができるようになります。

例文:校正前後の比較

校正前:

The research conducted was focused on determining the effects of increased ultraviolet (UV) radiation exposure on various species of plants. The plants was subjected to higher levels of UV radiation for a period of four weeks and the results showed that there was a significant impact on the growth and development of the plants. This indicates that UV radiation can have a detrimental effect on plant.

(本研究は、紫外線(UV)照射量の増加が様々な植物種に与える影響を調べることに重点を置いて行った。植物を高レベルの紫外線に4週間さらした結果、植物の成長と発育に大きな影響があることが示された。このことは、紫外線が植物に有害な影響を与えることを示している。)

校正後:

The study aimed to investigate the implications of heightened ultraviolet (UV) radiation exposure on a range of plant species. Over a span of four weeks, these plants were subjected to elevated UV radiation levels. The findings revealed a notable influence on both the growth and overall development of the plants. This underscores the potentially adverse physiological effects of UV radiation on plants.

校正前後の文章を比較すると、校正後の文章は、文法が改善され、内容の流れが良くなっていることがお分かりいただけるでしょう。校正を行うことにより、文章全体の構成と影響力が改善され、より専門的な文章に仕上げることができるのです。

自分で書いた文章を自ら校閲することも可能ですが、他者に依頼する方が安心です。他者が原稿をチェックすることで、新鮮な視点で確認してもらえるだけでなく、自分では気づかない不明瞭さや誤解を生みやすい箇所を指摘してくれることも期待できます。校正者の指摘を踏まえて修正することで、原稿がジャーナルに掲載される可能性が高まるかもしれません。

優れた英文校閲者とは?

他者に校正を依頼する場合、どのような人に頼めばよいのか判断が難しいことでしょう。そこで、どのような人が優れた校正者と言えるのかを考えてみます。そもそも、校正とは、細部を見極める目を必要とする作業です。優れた校正者は、書かれた文章を強烈なインパクトを生み出す文章に昇華させる力を持っており、あなたが伝えたいメッセージを適切な読者に正しく伝えることを助けてくれる存在です。

優れた校閲者の資質

  • 新鮮な目で物事を見られる
  • 言語および文法に関する高いスキルを有している
  • 細部に注意が払える
  • 分野の知識(専門知識)を有している
  • 文章を書き換える優れた技量がある
  • 倫理観を持っている

優れた校閲者の資質が分かったところで、これだけの技能を有した人を探すのは簡単ではありません。そこで英文校閲のプロまたは学術論文の英文校閲に特化したサービスを提供している英文校閲会社や翻訳会社などに校正を依頼し、あなたの原稿をミスのない高品質なアウトプットに変えることもひとつの選択肢です。英文校閲サービスを利用することで、原稿の信頼性を高め、投稿規定に準じて原稿を磨き上げることができます。

費用が気になる方もいると思いますが、ほとんどの英文校閲サービスには複数のプランが準備されているので、自分が必要とする校正レベルに合わせてプランを選択してみてください。

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よくあるご質問

 

英文校閲の種類にはどのようなものがあるか?

主な英文校閲としては、構造の校閲、一文毎の校閲、単語・文章・内容の校閲、文法・綴り・書式の校閲があります。

優れた英文校閲者の資質とは?

優れた編集者に求められる資質には、新鮮な目で物事を見られる力、優れた言語能力、細部への配慮、(論文の)主題に関する専門知識、倫理観が挙げられます。

ライン・エディティング(一文毎の校閲)とコピー・エディティング(単語・文章・内容の校閲)の違いは何か?

ライン・エディティングとコピー・エディティングは、それぞれ異なる段階で行われる校正です。  ライン・エディティングは校正における第二段階であり、コピー・エディティングはその後(第三段階)で行われます。  ライン・エディティングは文章のスタイルを整えるもので、コピー・エディティングは文章の流れを改善します  ライン・エディティングは流れや読みやすさを改善し、コピー・エディティングは技術的な誤りを修正し、文章を特定のスタイルに合わせます

論文に英文校閲は必要か?

英文校閲は、内容を整理することで文章をよりインパクトのあるものにするために重要です。文法や表現を正しく表記するだけでなく、所定の書式に準じて書かれていることを確認し、記載事項の正確さを保証し、アイデアを明確に伝えるためにも必要なプロセスです。ジャーナルへの投稿前には専門分野を理解する人間(研究室の同僚や専門サービス提供会社)による英文校閲と最終チェックを行ってください。

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