他人の論文を修正して自分の論文に引用するときには?

先行研究が多い分野では、すでに発表された論文の図やグラフを使えば、自分の主張をよりわかりやすく説明できる場合が多々あります。たとえば、論文Aに掲載された図を、自分の研究に関係ある部分だけ抜粋して見せたくなることがあります。また、自分の論点をはっきりさせるために元の論文のグラフのX軸とY軸を入れ替えるなど、その表示方法に手を加えたくなることもあります。
ここで大切なのは、元の図やグラフと、自分の論文で“引用”した部分との違いをはっきり説明することです。表などを元のまま引用する場合や、必要な部分だけを抜粋する場合には、表の最下部や脚注に「adapted from Jones 2009」などと書けばいいでしょう。また、原書の表をもとに、ほかの研究の結果を書き加えたり、自分の解釈を添え書きしたりする場合には、「based on Jones 2009 and Smith 2010」などと書けばいいでしょう。元の論文の記述をまとめて要点をリストアップするような場合には、「summarized from Jones 2009」といった表現がよく使われます。
このように表やリストの最下部や脚注に引用元と引用方法を明記するだけではなく、本文で簡単な説明をすることも忘れないようにしましょう。原書の表をどのように変えたのか、また変更した理由を数センテンスでまとめて書きましょう。
また、どんなに変更を加えても、必ず参照文献として論文の最後に書誌情報を記載することを忘れてはいけません。そのさいには、「adapted」や「summarized」などと書く必要はありません。ほかの参照文献と同様に取り扱ってください。
最後に、「論文Aにちょっと手を加えて引用された論文B」を引用したい場合を考えてみましょう。基本的には「論文Bを入手し、論文Bから直接引用する」べきです。解釈は読者によって変わります。また、人間の行うことですので、原書を書き写すさいに間違いがないとは限りません。したがって、“引用の引用”を安易にすることは、あなたの論文の信憑性を低くします。「原書が入手できない場合には引用しない」がルールだと思ってください。

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