本ウェビナーについて
研究の内容や成果が優れていれば、論文がそのまま出版されるわけではありません。回避できるはずのミスで原稿がリジェクトされるケースも少なくありません。例えば、Sage社刊行のInformation Polityに2024年に発表されたエディトリアル(巻頭辞)は、同ジャーナルへの投稿論文の実に50%以上が査読に回される前にデスクリジェクトされていると報告しています。研究者の中でも、特に英語を母国語としない研究者には、明確なフィードバックのないまま、リジェクトや受理の遅延が起こることがあるとも言われます。
デスクリジェクトの理由として多いのは以下のような要因です:
- 投稿先ジャーナルのテクニカルな要件を満たしていない
- 申告漏れや必要書類の不備
- 盗用・剽窃と判断させる度合いの高さ、過度の反復
- 不適切なAI使用による倫理的問題
今回の無料ウェビナーでは、意図せ研究インテグリティからの離脱を防ぎ、論文の執筆と投稿時によくある問題に陥らないための実践的な戦略を学び、投稿基準と倫理基準を満たした原稿を投稿できるようにするためのヒントをお届けします。
また、自信を持って論文を投稿いただくための3つのレポートが一緒になったエナゴの新しいレポートパックオプション「研究インテグリティ対策レポート」の概要もご紹介いたします。
主なポイント
- ジャーナル編集部による3大スクリーニング要素:「盗用・剽窃」、「AI生成コンテンツ」、「原稿の構成」
- デスクリジェクトの原因となる重大なマイナスポイント
- 分かりやすさ、構成、ガイドラインへの準拠を強化するための戦略
- 学術出版における倫理基準と報告基準の最新情報
専門家が答えるライブQ&Aセッション
参加者の皆さまからの質問へ、登壇者にお答えいただきます。質問は日本語でお送りいただけます(回答は英語です)。
【ウェビナー終了後】
ウェビナー実施中にいただいた質問と回答をまとめたハンドアウト資料を、ウェビナーにご登録いただいた方全員に進呈します。
こんな方にお勧めです
- 初めての論文投稿を控える若手研究者の皆さま
- 論文の受理率の向上を目指す研究者の皆さま
- 書式や必要書類などテクニカルな面の不備を理由にリジェクトされた経験のある皆さま
- 進化する倫理基準やAI関連基準の最新情報に興味をお持ちの皆さま
ぜひご参加いただき、ジャーナルに目を付けられるマイナスポイントを先回りして見つける方法や、リジェクト・対応の遅延・倫理的懸念を避けるための方法を把握してください。
登壇者プロフィール
エナゴ、品質管理エキスパート
Dr. Amruta Kothare(アムルタ・コタレ博士)は10年以上のアカデミア及び実務経験を持つ学術出版エキスパート。ライフサイエンスの博士号を保持し乳がん治療研究に長年従事。Saudi Journal of Biological Sciences(エルゼビア社)など多数の査読付き学術雑誌での出版経験あり。また、研究助成金獲得にも豊富な実績を持つ。
現在、エナゴの品質エキスパートとして、影響力の高いSTEM論文の品質管理を監督。世界各国の研究者のための論文投稿に向けた上位サービスを管理しており、これまでに500本以上の原稿を扱う。研究インテグリティー、テクニカルコンプライアンス、出版成功などに重点を置いた投稿・出版支援に従事しており、リジェクトにつながる落とし穴を避けるための論文著者支援も行っている。
エナゴでの指導的役割に加え、インド・マハーラーシュトラ州の公立大学であるムンバイ大学とHyderabad (Sind) National Collage Universityの2校で客員教授として生物分析科学の教鞭を執る。また、研究方法論やサイエンスコミュニケーションに関するワークショップや講演実績も多数。これまでに、教育機関規模のワークショップを30回以上、国レベルの教育トレーニングを3回、そして州レベルのセッションを3回行った、優秀なSTEM教育者である。