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研究者におすすめのYouTubeチャンネル13選

YouTubeで視聴可能なeラーニングを一度でも利用されたことがある方は、多いのではないでしょうか。いる場所を問わず、インターネットにつながる環境さえあれば誰でもアクセスして学習ができるeラーニングは、いまや学生や教育者だけでなく、専門家や研究者に至るまで、広範囲に浸透しています。科学系のeラーニングの利用者は、この20年の間に9倍近く増加し、なんと約10億人が利用していると言われるほどです。
中でもYouTubeには無料のeラーニングコンテンツが多数あり、人気を集めています。著名な研究者によるウェビナー(オンラインセミナー)や科学実験の動画だけでなく、アイビー・リーグに所属する大学が提供するチャンネルもあります。大学院生や専門家、研究者のニーズをも満たすほどレベルの高いコンテンツや、教員や教授がオンライン授業の副教材として利用するものも増えてきているようです。こうしたコンテンツやチャンネルに人気がある理由として、手軽にアクセスできることのほか、レコメンド機能により関連性があり見たいと思わせるような別のチャンネルのコンテンツを見つけやすいこともあげられます。
中には数百万人にもおよぶユーザーにお気に入りとして登録されているものも。YouTubeで公開されているものを中心に、質の高い科学系チャンネルを紹介します。
■ 高い人気を誇るオンライン科学系チャンネル
Veritasium
科学系の講義やインタビュー、実験の動画を配信しているチャンネル。代表的な番組として、視聴回数およそ1,600万回の“Can Silence Actually Drive You Crazy?(無音の環境に置かれた人はおかしくなる?)”や、視聴回数がなんと2,000万回に迫る“Anti-Gravity Wheel?(無重力状態の回転車輪)”があげられます。

Vsauce
‘Mind Field’という科学の難問に挑戦するシリーズ番組を公開しています。自動運転を題材にした“The Greater Good(大義-よりよい善)”や、薬物が脳に与える影響を取り上げた“The Psychedelic Experience(幻覚体験)”など、ユニークなグラフィック(図式)やユーモアのある動画でじわじわと人気に火が付き、Vsauceのコンテンツ全体の閲覧回数は計10億回を超えています。

ASAP Science
このチャンネルの制作には、科学者だけでなくミュージシャンも参加し、科学コンテンツに音楽を融合させるべく取り組んでいます。人気の“Are you smarter than average.(あなたは優れている?劣っている?)”をはじめ、科学的題材をユーモアあふれるコンテンツに仕上げて公開しています。

Smarter Every Day(SED)
このチャンネルは、科学的手法と実験の正誤を検証することに焦点をあてています。例えば、脳に損傷を受けた後も自転車に乗れるか、ハンドルが逆向きの自転車でも乗れるようになるか、などの実験を通して脳の動きを検証した“The Backwards Brain Bicycle.(ハンドルが逆向きの自転車)”は、1,700万回以上視聴されています。

Sci Show
490万人を超えるチャンネル登録者がいるこのチャンネル。「無知は憎むべきことである」との主張のもと、“The Trouble with This Year’s Flu Season(インフルエンザの対処法)”といった科学に関するニュースや“What Do Dogs See When They Watch TV?(TVを観ている犬は何を見ている?)”といった小さな疑問を取り上げています。

TED Talks
教育現場で用いられる副教材では最も人気があるといっていいでしょう。TED(Technology Entertainment Design)は科学技術などをテーマとするスピーチフォーラムで、TED Talkとは、TEDが開催する講演の内容をインターネットで配信しているチャンネルです。技術を題材としたthe tech breakthroughシリーズなど、さまざまな題材につき世界中の専門家らによる最新の講演が公開されています。

・Life Noggin
これは教育アニメーション番組を公開しているチャンネルで、さまざまなトピック、例えば“What If You Never Ate Fruits and Vegetables?(果物と野菜を食べないとどうなるのか?)”などをわかりやすく説明しています。

Yale Courses
このチャンネルは、名門大学群アイビー・リーグに所属するイェール大学の教授陣が提供するコンテンツです。同大学の教室で録画された教員や研究者による入門課程の講義を、無料で視聴できます。1つのコンテンツの視聴回数が33,000回を超えるほど人気のチャンネルで、生物学から化学、生命科学、医学まで幅広い学術分野を網羅しています。

Stanford Online
こちらもイェール大学同様に大学が開設しているオンライン学習チャンネルです。コンピューターサイエンスをはじめとして、さまざまな科学科目の講義を配信しています。 “Stanford Seminar-Combining Physical and Statistical Models in Projected Global Warming.(スタンフォード講座―地球温暖化における物理学と統計モデルの統合)”など、大学院生によるものも含め、講義形式のコンテンツが多数揃っています。

Scientific American
科学雑誌’Scientific American’による科学系チャンネル。例えば“New Volcano Survey for Materials Ejected from a Volcano.(火山から噴出するマグマの含有物に関する最新調査)”などの動画を見た後、Scientific Americanのウェブサイトで、関連する研究の記事を読んでみるのもよいでしょう。

Mental Floss
アメリカの雑’Mental Floss’による同名のオンラインメディアで、日常生活の中の疑問から文化や科学に関する事実まで、幅広い題材をアニメーションや実写で伝えるチャンネルです。“50 Common Misconceptions.(よくある誤解50)”をはじめ、楽しみながら学べる内容になっています。

Brusspup
このチャンネルは、視覚科学と錯覚に着目した番組を公開しています。“Ultimate Illusions and Science Compilation.(究極の科学と錯覚のコンピレーション)”は、早送りで撮影された動画に音楽を付けて演出されており、視覚効果に訴えるものとなっています。

Minute Earth
これは、名前の通り地球科学に特化しており、数分程度の短い簡潔なアニメーション動画を公開しています。“A Disease’s Guide to World Domination.(病原菌を伝染させない方法)”を筆頭に、漫画のような絵柄と効果音で、子供たちに人気を博しています。

いかがでしたか。ここで紹介したeラーニングはどれも、対象とする視聴者にわかりやすいように、見せ方や講座内容を工夫して作られたものばかりです。インターネット上にはこれらの他にも、科学に興味のある子供から最新の科学研究を深く学びたい大人まで、対象に合わせて多種多様なチャンネルが公開されています。ぜひあなたも、お気に入りのチャンネルを探してみてはいかがでしょうか。

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