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英語で論文執筆すべきか、翻訳を依頼すべきか?

日本語で書くか、英語で書くか? 日本語で書いてから英語に翻訳するか、それとも最初から英語で書くか? 論文の質と所要時間を考えると、どちらが得策でしょうか?
論文を書くうえで最も大切なのは、その分野の論文の書き方をよく理解し、投稿するジャーナルの読者に適した情報をより簡潔に提示することです。もしこれらのことを理解したうえで翻訳してくれる人が身近にいるのであれば、日本語で書くのもいいでしょう。しかし、自立した研究者を目指すためには、少しずつでも英語で論文を書く方法を身につけていくことをお勧めします。
「英語を身につける」というと、単語を覚えたり難しい構文を修得したりすることと思われがちです。もちろんそれらも大切なことですが、論文の読みやすさは、実は論文全体の構成で決まる、ということも覚えておいてください。そうした論文構成能力を高めるために、今後、英語の論文を読むときには次の点に注意しましょう。
まずは基本的なことが重要です。各専門分野にはそれぞれ「典型的な論文の構成」というものがあります。英語の論文を読むときは、その流れを把握し、内容を書き出してみてください。たとえば、典型的な論文構成が「1. イントロ(はじめに)→2. 研究のデザインの説明→3. 分析→4. 解説→5. まとめ」という流れを取っているとします。では、イントロにはいつも何が書かれているでしょうか? 分野によっては、アブストラクト(要約)とほぼ同様の内容が書かれているかもしれません。別の分野では、研究対象となった事項に関する研究の流れを大まかに紹介しているかもしれません。そのように読み続けているうちに、ほとんどの論文が従う典型的な論文構成というものが見えてくるはずです。
論文の構成は、ジャーナルによっても大幅に変わることがあります。ある編集者は不採用の理由として「この論文の“まとめ”には、今後どんな研究が必要かという将来の展望が欠けている」といいます。反対に「これからどんな研究が必要かなんて、そんなことを書いたら、自分の研究が未完成だといっているようなものだ。私のジャーナルには、そんな論文は絶対に載せない」という編集者もいます。そのため、とりわけ学際的な研究をしている場合には、それぞれのジャーナルでの論文構成を比較しながら論文を読んでみてください。
その相違がわかるようになってくれば、自分が実際に論文を書くときにはおおいに役立つでしょう。ただし、投稿先のジャーナルの専門分野に合わせて、論文構成を大幅に書き変えるには勇気と時間が必要となりますが…。

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