昨今、論文の文献レビュー(Literature Review)の需要が高まっています。文献レビューとは、論文のテーマに関連する先行研究や関連する資料や文献の要約、分析を含めた見解を記したもので、特に学生や研究者が研究提案書を作成する際などに参考となります。情報を探し出すこと自体はそれほど難しくないのですが、膨大な論文を識別するにあたって、どの論文あるいは出版物が参考文献として十分な質を有しているか見極めることが最大の課題です。文献レビューは、特定分野におけるその時点での知識に絞り込み、最新の出版物の強みと弱みを調べるのに有用なのです。文献レビューは、研究を始めようとする人に限らず、新しい出版物に興味を持っているすべての人にとって価値ある情報ツールと言えるでしょう。逆を言えば、明快な構成で専門家らしい書き方をされていない文献レビューは有用な情報源とはなり得ません。科学的な文献レビューを書く場合、作業方法が良くないと執筆に要する作業が圧倒的に増えてしまうので、作業を始める前によく考えておく必要があります。 文献レビューを書くための3ステップ 文献レビューを書くには、関連する学術コンテンツや執筆物を調査することが不可欠とはいえ、明確な目的を定めずに書き出してしまうというミスに陥る人をよく見かけます。時として、状況を検討し、作業の進め方を決めることはとても重要で、最終的な結果を書くのに要するのと同じぐらいの時間がかかることもあります。文献レビューを書くためには3つのステップで進めましょう。 目的と構成を決める まず、目的と分野の絞り込みについて考えます。特定のテーマ(題材)を選択しない場合は、広範囲のテーマとそれらに関連する多くの出版物を取り上げることもできます。ただし、研究者は通常、非常に特化した研究分野について論じているということを頭に入れておいてください。 文献の調査・分析をする 次は、さまざまなデータベースを使って調査し、適切な出版物を絞り込み、その文献の批評をします。遡ったとしても3年前までに書かれた出版物を調べましょう。先行研究を網羅的に読みつつ、次のステップに役立つように、文献ごとに記録し、要約を作成しておきます。 文献レビューを書き始める どうやって文献レビューを書き始めるか――よい文献レビューを書くには、書き始める際に過去に書かれた文献レビューがどのように書かれているかを参考にすると良いでしょう。研究者たちの文献レビューを書くための情報交換チャットなどを見てみるのも一案です。準備が整ったら、全体がバラバラにならないように、論理的に書き進めます。どのようなことを結論として書き表したいのか、目的を見失わないように気をつけましょう。文献レビューを書くための注意点を挙げておきます。 綿密な文献調査を行ったか 研究課題は明確になっているか 文献レビューに通常書かれている、タイトル、アブストラクト(要約)、インデックス(索引)、イントロダクション(序論)、コーパス(集積された資料)、文献目録、さらに必要に応じて付属書類などが書き込まれているか 研究方法、分析、該当研究に利用された機器などの書き忘れはないか 引用は正確か、バイアスは抑えられているか、該当研究の強みと弱みは要約されているか…
2021-06-14