【東京医療保健大学】金子 眞理子 教授インタビュー(後編)

各大学の研究室に訪問し、研究者たちにおける英語力向上の可能性を探るインタビューシリーズ。七回目は、東京医療保健大学の金子眞理子教授にお話を伺いました。後編では、学術英語を執筆する 基礎知識 を学ぶ場としての大学の役割に言及されます。


東京医療保健大学_金子先生_英語執筆_基礎知識
 
■英語での論文執筆や学会発表に対し、研究室にいる学生にはどんなアドバイスをしていますか?

英語の教材を熟読することはもちろん、卒論などあらゆる海外の先行研究を積極的に読んで、自分の中に体系化してみるようにと伝えています。海外の文献に慣れ親しむことが大事なんだということを、若いうちに体験しておくことが必要だと考えています。

また、論文投稿などの場合には、ジャーナルの中には掲載料だけでも数万円といった費用が必要なジャーナルもありますので、科研費の助成や外部資金を獲得できるような研究にもチャレンジし、海外に発信していくための財源を確保していくべきということも、特に若手の研究者にはアドバイスしています。
 

■日本人研究者が英語力を鍛えるためには、どうするのが一番だと思いますか?

やはり海外に行って現地で鍛えるのが一番いいとは思いますが、研究者であれば、まずは自分の論文を海外ジャーナルへ投稿し、その投稿先とのやり取りの中で英語を学ぶこともできると思います。

ですが、学術論文というのは執筆するのに「お作法」というか、決まり事のようなものがあるでしょう。論文の内容のみではなく、海外投稿の際のお作法を学べる場が、大学の講義の中にもりこまれているといいなと思うんです。そのような機会が少ないと、いざ論文を書こうと思っても苦戦してしまう。

さらに言うと、英語論文執筆の際に基本知識として必要なあれこれが、院生の時の訓練の中に組み込まれていると本当に助かりますね。これから研究者になる方には、自身でまず四苦八苦しながら学んでいくこともしかりですが、大学院の教育の中で、あるいは若手の研究者たちがそのようなことを知る機会が身近に与えられるとよいなという気持ちがあります。
 

■今後、どのような英語サービスがあれば使ってみたい、ありがたいと思いますか?

エナゴさんでは学術論文の執筆方法をセミナーで講義してくれるサービスや、代理で海外ジャーナルに投稿してくれるサービスを展開されていますが、これらはとても良いと思います。また、英文校正のサービスでも、英語をただチェックするだけではなく、他のより良い言い回しを提案しコメントとして残して下さったりするので、私のように英語が苦手な利用者は非常に助かっています。

ただ、この言い回し・手直し提案は、してくれる作業者としてくれない作業者のばらつきがまだ多少見受けられるように感じますので、基本サービスとして徹底して組み込んで下されば、何も言うことはありませんね。
 


 

【プロフィール】

金子 眞理子(かねこ まりこ)
東京医療保健大学 東が丘・立川看護学部看護学科 精神看護学 教授
精神看護専門看護師 CBTストレスカウンセラー

 
1988年 国立福岡中央病院附属看護学校卒業
1988年 聖路加国際病院 入職(1993年3月まで)
1993年 青山学院大学文学部第2文学部教育学科心理学専攻 卒業
1995年 青山学院大学大学院文学部心理学専攻博士前期課程修了(修士・心理学)
1999年 聖路加看護大学大学院看護学研究科博士後期課程 修了(博士・看護学)
1999年 東京女子医科大学看護学部 講師(2005年3月迄)
2007年 慶応義塾大学大学院健康マネジメント研究科看護学専修博士前期課程 修了(修
2007年 士・看護学)
2007年 日本医科大学付属病院 リエゾン精神看護師(2009年3月まで)
2009年 東京女子医科大学看護学部・大学院看護学研究科 准教授(2015年3月まで)
2015年 東京医療保健大学東が丘・立川看護学部 看護学科 精神看護学 教授(~現在)

 

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