代名詞の誤用1

タイトルに出てくる名詞を本文中で直接指し示すこと
学術英語では、著作物中の(章、節などの)タイトルと本文は互いに独立しているものと見なされるため、本文においてタイトルに出てくる名詞(あるいはタイトル全体)を代名詞で指し示すことは誤りです。

たとえば「Passive Transmission by Blood Transfusion」というタイトルの章があるとしましょう。そこで、本文において最初の文を「This is a serious problem in…」と書き出し、「This」でタイトルを指し示そうとすると、タイトルと本文が文脈のうえでつながってしまうことになります。このような構造はきわめて不自然であり、使用するべきではありません。上の例の修正方法としては、「This」を「The passive transmission of…by blood transfusion」と置き換えて、代名詞によって表そうとした意味を明示することが適切です。


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グレン・パケットGlenn Paquette

1993年イリノイ大学(University of Illinois at Urbana-Champaign)物理学博士課程修了。1992年に初来日し、1995年から、国際理論物理学誌Progress of Theoretical Physicsの校閲者を務める。京都大学基礎物理研究所に研究員、そして京都大学物理学GCOEに特定准教授として勤務し、京都大学の大学院生に学術英語指導を行う。著書に「科学論文の英語用法百科」。パケット先生のHPはこちらから。

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