14

英語での論文執筆をマスターする – 2

このたびエナゴは、群馬大学で活躍していらっしゃるあらゆるキャリアステージの研究者の皆様に向けて、一流国際ジャーナルにアクセプトされるために欠かせない知識やノウハウをお伝えするために、ライブ型ウェビナーを配信させていただきました。

インパクトの高い国際的なジャーナルに発表することは、ご自身のキャリア形成はもとより、研究コミュニティからの信頼を得て一人前の優れた研究者と認められるためにも大変重要です。中・上級編では計6回のウェビナーを通じて、随時更新される投稿規程の順守、研究不正の回避、適正なオーサーシップといった研究者が直面する様々な課題を取り上げました。

全6回の録画動画は、以下、各講座の「受講する」からご視聴いただけます。表示されるフォームに氏名とメールアドレスをご入力いただきご視聴ください。

対象:論文執筆・発表の実績をお持ちの研究者の方

  • 第1回:研究テーマの選び方と研究論文の構成

講演者: 増田直紀 博士

受講する

学術ジャーナルは、その分野に関する新規性の高い論文を求めています。しかし、興味深くかつ意義深い研究テーマを見出すのは時に骨の折れる作業です。研究を順調に進めるための第一歩は、文献の深い分析です。徹底した緻密な文献レビューを行うことは、関連のある研究課題を特定し、しっかりとした仮説を立てる上で役立ちます。第1回目のセッションでは、学術出版の基礎に触れ、文献調査の方法に関する議論を行います。

セッションで解説するポイント:

    1. 学術出版の全体像について
    2. 研究論文の種類
    3. 研究テーマの選定
    4. 効果的な文献調査のコツ
    5. 常に最新の研究動向を把握するには
    6. ジャーナルのデータベース活用法
    7. IMRAD 形式の研究論文の構造
  • 第2回:学術英語ライティングの課題克服

講演者: 増田直紀 博士

受講する

英語を母語としない研究者が英語で論文を書く際には、どうしても言語の壁が立ちはだかります。残念ながら多くの論文が、フォーマットやスタイル、英語の質において国際的な基準を満たしていないがために、研究内容を精査されることもなくジャーナルの編集者にはじかれ、査読にさえ回してもらえないというのが実情です。第2回目のセッションでは、国際的な一流誌にふさわしい英語論文執筆に欠かせない重要な文法事項をおさらいし、正確な表現や適切な用法を使いこなすためのコツをお伝えします。

セッションで解説するポイント:

  1. アカデミックライティングにおける文法事項のおさらい
  2. 論文の各パートにおける時制の使い分け
  3. 頭字語・略語の正しい使い方
  4. 効果的な対句法の使い方
  5. 論文特有の効果的な言い換えの方法
  6. 学術論文にふさわしい語彙力を高めるには?
  7. 原稿を推敲・校正するためのコツ
  • 第3回:研究データを効果的に示す方法

講演者: 田口善弘 教授

受講する

研究成果を正確かつ魅力的な見せ方で提示するのは簡単ではありません。得られた重要なデータが膨大な場合は特に難しいでしょう。複雑で膨大なデータを示す上で最も推奨されるのが、図表の使用です。第3回目のセッションでは、研究で得られたデータを明確かつ簡潔に示すための方法を詳しく見ていきます。

セッションで解説するポイント:

  1. 研究データの種類について
  2. 研究データの提示方法について
    1. 文章
    2. 図・画像
    3. 写真などのイメージ
  3. データの提示方法に関する倫理
  • 第4回:研究論文執筆で意図せぬ不正行為を避けるには

講演者: 田口善弘 教授

受講する

倫理に適った研究手法の遵守は出版の成功にとって最も重要で、すべての原稿は例外なく、その正当性を確かめるために徹底した審査を受けます。倫理基準からの逸脱は、例えそれが意図せぬものであっても論文撤回につながりかねず、研究者としての評判にも悪影響を及ぼします。第4回目のセッションでは、研究者が学術出版における難しい倫理的ジレンマを克服するための方法を解説します。

セッションで解説するポイント:

  1. 研究倫理および出版倫理の重要性
  2. 倫理的ジレンマ
  3. 剽窃・盗用のない原稿を書く方法
  4. 研究の再現性を高める方法
  5. 知的財産権侵害がもたらす結果
  • 第5回:文献引用のコツ:剽窃・盗用を避けるために

講演者: 増田直紀 博士

受講する

研究者は盗用の可能性がないかどうかを慎重に見極めながら論文を引用する必要があります。第5回目のセッションでは、盗用を防ぎかつ効果的に文献を引用するための方法をお伝えします。また、よく使われている文献データベースや関連ツールをご紹介し、ご自身の業績のインパクトを高め、被引用件数を伸ばす方法についても解説します。

セッションで解説するポイント:

  1. 適切な引用/参考文献が重要な理由
  2. 盗用を避け、適切に引用するコツ
  3. 論文が引用されるメリット
  4. 役に立つ文献管理ツール
  5. 被引用件数を伸ばすための適切な手段とは?
  6. 様々な文献データベースとその機能
  • 第6回:オーサーシップと著者の貢献度について

講演者: 田口善弘 教授

受講する

分野、所属、国境を越えた共同研究がますます盛んとなる昨今、一つのプロジェクトに関わる研究者の数や論文当たりの著者数も増加しています。論文を投稿する際に問題となるのがオーサーシップ、つまり、誰を著者に含め、誰を貢献者として扱うかという問題です。第6回目のセッションでは、オーサーシップに関する倫理的観点やオーサーシップの決め方に関するガイドラインをご紹介します。さらに、オーサーシップに関するもめ事を解決し、スムーズに論文を発表するための対策についても解説します。研究論文におけるオーサーシップは、グラント(研究助成金)を受けたり正規雇用のポジションに就いたりする際の重要な要素です。研究に携わった各研究者の貢献度をしっかりと吟味した上でオーサーシップを割り振る必要があります。第6回目のセッションでは、論文の著者、貢献者の役割、そして著者リスト作成の際に従うべきガイドラインについて議論します。

セッションで解説するポイント:

  1. オーサーシップに関する最近の傾向
  2. 著者と貢献者の違い
  3. 倫理に反する「ゴースト/ギフト/ゲストオーサーシップ」とは?
  4. 倫理的なジレンマに陥らないために
  5. オーサーシップに関するいさかいを解決する方法
  6. 著者に役立つ情報源

講師プロフィール

田口善弘 教授(中央大学理工学部物理学科)

1961年東京生まれ。1988年東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了。理学博士。2006年より現職。専門はバイオインフォマティクスおよび非線形物理学。30年以上の研究を通じて100を超える論文を発表。また過去5年間だけでも『BMC Medical Genomics』『Medicine (Lippincott Williams & Wilkins journal)』『PLoS ONE』『IPSJ Transactions on Bioinformatics』など50以上の国際ジャーナルにおいて査読を担当。バイオインフォマティクスの国際学会「InCob」では、2014年と2017年に最優秀論文賞、 2018年には最優秀口頭発表賞を受賞するなど数多くの受賞歴を持つ。著作も多数あり、『砂時計の七不思議』では第12回講談社出版文化賞科学出版賞を受賞。

増田直紀 博士(米国ニューヨーク州立大学バッファロー校 数学科 准教授)

応用数学、神経科学、疫学、計算生物学の分野において15年以上にわたり数理生物学の第一人者として活躍。東京大学にて博士(工学)を取得後、日本学術振興会特別研究員(PD)、大連理工大学(中国)、早稲田大学、東京大学、理化学研究所・脳科学総合研究センター、ブリストル大学(英国)などを経て、現職。Complexity誌、Frontiers in Physics誌、Journal of Computational Social Science誌、Journal of Physics Communications誌、PLOS ONE誌、Scientific Reports誌など一流ジャーナルの編集委員を務める。受賞歴:日本数理生物学会・研究奨励賞(2012年)、科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞(2013年)、IOP Publishing Outstanding Reviewer Award(New Journal of Physics誌における査読、2017年)、日本数理生物学会・大久保賞(2019年)、日本学術振興会賞(2020年)、IOP(英国物理学会)Trusted Reviewer Status(2020年)。Physical Review E誌、Scientific Reports誌(Nature)、EPJ Data Science誌(SpringerOpen)、Royal Society Open Science誌、European Journal of Neuroscienceなどの一流国際誌に250以上もの論文を発表。被引用件数は6248件、獲得した研究費は27件にのぼる。エナゴアカデミーでは、優れた論文を発表し研究者としてのキャリアを高めるための基礎・上級コースを担当している。

X

今すぐメールニュースに登録して無制限のアクセスを

エナゴ学術英語アカデミーのコンテンツに無制限でアクセスできます。

  • ブログ 560記事以上
  • オンラインセミナー 50講座以上
  • インフォグラフィック 50以上
  • Q&Aフォーラム
  • eBook 10タイトル以上
  • 使えて便利なチェックリスト 10以上

* ご入力いただくメールアドレスは個人情報保護方針に則り厳重に取り扱い、お客様の同意がない限り第三者に開示いたしません。

研究者の投票に参加する

研究・論文執筆におけるAIツールの使用について、大学はどのようなスタンスをとるべきだと考えますか?