インパクトのあるCV(職務経歴書)のポイント

CV(職務経歴書)とは、ラテン語の”course of life”(人生の道筋)を意味する”Curriculum Vitae”の略語で、英語圏でよく使われていますが、米語圏では” Resume”を使うのが一般的なようです。ともに特別な書式はないので、自分なりに工夫して、わかりやすく、伝えたい事項を逃さずにまとめることが大切です。CVは、研究者が「夢の仕事」をつかむための最初のステップであり、今日の競争社会においてインパクトのあるCVが書けなければ、次のステップである面接に進むことができません。ここでは、選考に残るためのCVの書き方について考えてみます。

■ 研究者のCVに必要なこと

学術研究者のCVは、一般的な(企業)転職用のCVとは異なる書き方をする必要があります。研究者のCVに書くべきことには、学歴、職歴、出版履歴だけでなく、研修実績、取得したスキルなどが挙げられます。特に、研究者のスキル、研究履歴、研究の実績は重要です。

研究者は、学術研究者として求められていること(以下)
・研究を遂行すること
・論文を出版し、研究の成果を発表すること
・学生を指導すること
・自身の研究に必要な助成金を獲得できること
を理解し、自分にこれらの要求に応えられる能力があることを、CVで示さなければなりません。

■ 効果的なCVを書くためのポイント

では、効果的なCVを書くには、どのような点に注意すればよいのか見てみましょう。

読みやすく書く
まず見た目を整えましょう。
・読みやすいフォントを使うとともに、全体的に一貫したスタイル(見出しの書き方など)で書く。
・採用者読み手が読みたい個所を見つけやすいように、見出しに太字を使うなどして内容が一見して分かるようにする。
・十分な余白を取る(四辺に2.0-2.5cm程度取ると読みやすい)。
・校正を行い、文法的なミスやスペルミスをなくす。

新しい情報から書く
採用者は当然、より新しい情報に興味を持っているので、直近の経歴、最近取得した資格および発表した論文などについては先に書くようにします。

募集要項に合わせて書く
CVは、応募職種の募集要項に合わせて記載するべきです。採用者が自分に対して興味を持ってもらえるように書きましょう。例えば、教員への応募であれば、まず教職としての経験を書き出すといった優先の付け方が必要です。あるいは、研究者への応募であれば、研究経験に重点を置いて書くなど、募集職種に応じた対応を心がけましょう。

適切なキーワードを用いる
求人を行う場合、大量に届くCVの中から何名かの応募者を選んでリストにするため、採用管理システム( Applicant Tracking System, ATS)が利用されることもあります。しかし、システムには機械的なフィルタリングしかできないという欠陥があります。これに対抗すべく、応募者は、選考に残る確率を上げるため、募集要項で使われているキーワードを自分のCVに的確に含めておかなければなりません。システムによるフィルタリングで対象外とされたり、応募資格なしと判定されたCVは、完全に採用候補から脱落してしまうのです。

オンライン上では、これらのポイントを抑えたCVのサンプルを見つけることができるので、参考にすることをお勧めします。

■ CVの構成

インパクトの高いCVは、その構成に以下の項目を含んでいるものです。

個人情報:CVの冒頭に自分の名前、(あれば)LinkedInの情報などの個人情報を記入します。
学歴:卒業年度、学位の種類、専攻または研究課題、所属(大学または機関名など)、受賞歴、指導員の名前などを記入します。
役職:所属機関、職名、雇用期間、職責、指導歴など。
出版物:出版物が多い場合は、書籍、寄稿、査読付き学術雑誌(ジャーナル)への投稿論文のように、分類して記載するとよいでしょう。Mendeley Desktopのような文献管理ツールを利用して、一貫した文献管理を行うと便利です。
実績:これまでに受賞した章から関連するものを、いくつかリストアップしましょう。助成金や奨学金の獲得歴を示すことは、研究を受けるに値する研究者であることの証となります。
会議(参加歴):参加した会議のリストが多数となる場合には、招待講演、学内講演、学会発表などごとに、分類して示します。
研究歴:常勤研究者、研究員、研究助手など各段階における研究歴を分けて書き記すとよいでしょう。
所属団体・参加団体など:ボランティア活動、リーダーシップ的な貢献、または専門機関に所属していることなども記載します。
その他の活動:学術関係以外の仕事や、メディア報道で取り上げられたことなど。
保証人:本人の承諾を得た後、保証人として2-3名の連絡先を記載します。

■ 最も重要な最終チェック!

作成したCVは、提出する前に、プリントアウトして、すべての記載事項につき誤りがないか確認しましょう。見出しを付けたにも関わらず、記載内容が複数個所にわたって書かれているといったことがないかも確かめてください。重要な記載が見落とされる可能性も捨て切れません。また、スペルミスは絶対に許されません。完成したCVが、採用選考者に届いた際、ファイルの破損や書式の乱れなどが起こらないように、文書ファイルをPDFに変換して提出するようにしましょう。

最後にここまでの内容を簡単にまとめたチェックリストを付けておきます。これらに注意し、希望の就職につながるインパクトのあるCVを作成してください。

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