研究ノートの書き方

51研究ノートは、進行中の実験のデータを管理するためだけでなく、将来の研究活動や研究者としての身分保障のためにも重要なものとなります。そのさい、「できるだけ詳細に書く」ことが鍵となりますが、いったいどのようなことを書けばよいのでしょうか? みなさんの研究分野や実験内容によってその内容もさまざまだと思いますが、ここでは基本的かつ盲点となりやすい事項を、いくつかご紹介いたします。

*写真は、オットー・ハーン(1944年にノーベル化学賞受賞)の実験ノート

 

1. 測定を行った日時
通ってくる被験者がいる場合などは、必要に応じて曜日や天候も記入しましょう。

2. サンプル名
省略せず書きましょう。

3. サンプルの詳細
製造元および管理番号、純度、使用期限、など詳しく書きましょう。

4. サンプルの由来
自分でつくったものか、他の人がつくって直接渡してくれたものか、他の人が前日つくって置いていったものか、どこかの企業でつくられたものか、など詳しく書きましょう。

5. 実験の目的
「Xの強度を測る」といった直接的な目的だけでなく、それがどのプロジェクトの一環として行われているのか、どうしてその実験をすることになったのかなど、背景も含めてまとめましょう。

6. 実験に使用した器具や測定器とその使い方
設置場所、設置の仕方はもちろんのこと、たとえば測定器に速度や測定値の値を設定するボタンがある場合には、その点も忘れずに書きましょう。

7. 実験を始めるまでの手順
サンプルを開封する前に測定器の設定をしたのか、被験者がいる場合、被験者の前で機械の設定をしたのか、手を洗ってから作業をしたのかなど、当たり前の手順だと思っていることも、必ず書きましょう。

8. 測定結果
測定の単位を含む測定値と計算が必要な場合は、どんなに簡単な計算でもその計算過程を書きましょう。

9. 実験前の予想との相違点
予想通りの場合は「予想通りだった」と明記しておきましょう。また違った場合には、どう違ったのかをできるだけ詳しく書き、実験過程を振り返って考え、考えられる要因があれば思いつくままですべて書いておきましょう。

10. その他
実験の最中に気がついたことがあれば、メモを取っておきましょう。「器具の設置位置がいつもと違う」とか「サンプルがいつもより重いような気がした」とか、実験に直接関係がありそうなことはもちろんのこと、「この器具を最後に使ったのはずいぶん前のよう だ」とか「いつもより実験室に人が多い」など、直接実験に関係ないと思われる内容でも書いておきましょう。とくに被験者がいる場合は、ペットの有無や朝食の内容など、会話からわかった他愛のないことも研究ノートに控えておくとよいでしょう。

最初は大変な作業に思われるかもしれませんが、同じ実験を繰り替えしたり同じ器具を繰り返し使ったりする場合には、「◯月◯日参照」と書けばよいだけのことです。そのため実験が進めば進むほど、案外と短時間で書けるようになります。リストの長さに気を落とさず、頑張ってください!

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