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3つの文献検索方法で研究者の時間を節約

文献検索や情報収集に苦手意識を持つ大学院生や若手研究者は少なくないようですが、研究者として活躍するためには、情報収集のスキルを磨くことが不可欠です。研究室で過ごすのと同じぐらい多くの時間を図書館で過ごす研究者もいますが、必要な情報収集であっても、実質的な研究や執筆により多くの時間を割くためには、情報収集をできるだけ効率的に行うことが求められます。ここでは、情報収集を効率的に行うために活用してもらいたい3つの検索方法を紹介します。

キーワード検索

キーワードを使った検索術-ブーリアン(Boolean)検索と呼ばれるような基礎的な型―を把握しておけば効果的な検索を行うことができるようになります。複数の条件を同時に満たす情報を探す「AND検索」や複数の条件のいずれかを満たす情報を探す「OR検索」などの検索型を把握した上で使いこなせるようになれば、文献検索は飛躍的に楽になります。

AND検索:検索対象を狭めるためにANDでキーワードを区切って入力することで、ヒット数の多い検索結果を絞り込むことができます。

OR検索:関連性のある論文にどのキーワードが使われているかわからない場合など検索対象を広げたいとき、ORで条件を区切って入力することで、より多くの情報を拾い上げることができます。著者名をキーワードの1つとすることもできるでしょう。
他にも検索結果の中から特定の条件を除外させたい場合の「NOT検索」などもあるので、様々な組み合わせを駆使した高度な検索オプションを試しながら、関連性の高い記事を引き出すのに最適な方法を見つけてください。

引用検索

キーワード検索だけで思うように文献を見つけ出すことができない場合には、引用文献を検索するのが効果的です。特定の分野における重要な論文であれば、後続の研究者たちはその論文を参照しているものです。引用されている文献を検索すれば、研究のヒントだけでなく、自分の研究論文に引用できる論文がヒットすることもあるでしょう。この方法は、先行研究をリストアップする上でも有効な手段です。本当に重要な論文は被引用数も多いため、「AND検索」で絞り込んだり、より狭めた分野で引用されている文献を探し出したりするといった工夫が必要かもしれません。

抄録誌・文献データベース

抄録誌や文献データベースを利用すれば、最新の文献情報を短時間で入手することが可能になります。例えば、米国化学会(ACS)の下部組織であるChemical Abstracts Service(CAS)が発行している化学および関連分野の文献抄録誌であるChemical Abstracts(CA)や、世界の化学および関連する科学分野の出版物(学術雑誌、学会会議録、学位論文など)を収録しているCASのデータベースCAplusを利用すれば、最新情報を効率良く収集することができます。Chemical Abstractsデータベース版には検索時に役立つ統制語や化学物質名、CAS登録番号をはじめとするさまざまな索引情報が登録されていますし、収録データをオンラインで検索できる「CAS SciFinder」の利用も普及しています。検索した論文をすべて読んでいたのでは時間がいくらあっても足りません。まず、論文の重要な部分を抜き出した抄録や要旨を読んで全体像を把握し、精読が必要な論文を絞り込むといった作業の効率化に抄録誌や文献データベースを活用しましょう。

膨大な文献の中から、どのように有用な情報を抜き出し、検索結果が多すぎてどれを読んだらいいのか分からないと悩んだら、この記事で挙げた検索方法を試してみてください。

 

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