参照文献の選び方

つい数年前まで、インターネットは信用できない情報源の代名詞でした。しかし昨今では、多くの研究者が、学会では発表したけど、まだ出版していない研究結果を自分のウェブサイトやブログに載せるなど、インターネットに掲載された情報も、あながち無視できない存在となりつつあります。さらにいえば、電子ジャーナルも人気と信頼性を高めており、最近ではKudosなど研究者自身が論文をインターネット上でPRできるサービスも登場し、「印刷されていなければ参照文献として使えない」という時代はすでに終わっていると言えるでしょう。とはいえ、玉石混合の情報が存在するインターネットから信頼性の高い参考文献を選ぶには、いくつかの判断基準が必要となります。今回は、その中から特に注意したい点についてご紹介いたします。
1. 誰が書いたか?
大学院生時代から論文を出版することを奨励するアメリカでは、無名の研究者のなかにも目を見張るような研究結果を発表する人が数多くいます。自分の研究に関係のある研究成果を見つけたら、その著者がどのような機関に所属しているか、誰に師事しているか、過去に出版や研究発表の経歴はあるか、ほかの論文に参照されているかを調べてみましょう。
ウェブサイトの場合、一般的には、大学などの教育機関を表す「.edu」や政府機関を指す「.gov」がURLに含まれているほうが、そのほかのウェブサイトより信憑性があると考えられます。しかし、今まで多数の出版実績があって有名な組織に所属していても、その研究成果が専門分野外の場合は要注意ですので、内容をよく確認してください。
2. いつ書かれたか?
“金字塔”と呼ばれるような論文はともかくとして、できる限り最新の情報を集めましょう。単行本を参照する場合、初版が5年前でも、その後何度か改訂されている場合があります。改訂の際にデータの間違いが訂正されたり、新しいデータが加えられたりすることが多々ありますので、必ず最新版を入手しましょう。ウェブサイトの場合は、ページの一番下に作成日を書くことが多いようです。必ずチェックしましょう。
3. どこに掲載されたか?
ジャーナルには、学術論文のみを掲載するジャーナルとそうでないジャーナルがあります。そのため、ジャーナルの出版元を調べておいたほうがよいでしょう。多くのジャーナルは出版社からではなく、学会など、そのジャーナルが守備範囲とする専門分野の学術団体から出版されています。それがその論文の信頼性を知るヒントになるかもしれません。
また、単行本を参照する場合は、出版社を確認してください。出版社のなかには、特定の研究分野の出版に力を入れているところもあります。そのような出版社は、その分野に関しては内容の正確さと最新情報の提供に細心の注意を払っていると思われますので、信頼性も高いでしょう。

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