small talk:会場や開催地を話題にする

一般社団法人 学術英語学会 では、毎年、セミナーを開催しており、その中でもユニークな企画として好評なのが「ソーシャライジングとネットワーキングのための英語」です。一般的に、日本人研究者がニガテとしているのが「ソーシャライジング」または「ネットワーキング」、いわゆる 研究者交流 です。親睦会などの場でどのように話しかけたらいいのか―シリーズ第9回目のSmall Talkです。

small talk:会場や開催地を話題にする

Small talkの定番の三つ目の話題は、場所です。国際学会の会場や開催地の話題は、現に会話を行っている空間そのものを話題にするのですから、実感や直接的な観察にもとづいた話ができるはずです。天気のところで述べたような共通感覚に訴えて、“It’s a nice building, isn’t it?”のように会場の建物を褒めてもよいでしょう。

パーティーそのものやその様子を話題にすることもあります:

It’s a nice party, isn’t it?
良いパーティーですね。

It’s crowded, isn’t it?
混んでいますね。

土地に関する歴史や観光の話題

もし建築物や開催校(大学など)に関する歴史的背景などについて興味深い話を知っているのであれば披露してもよいでしょう。学会の参加者は自由時間に観光目的でどこかを訪ねたいと思っているに違いありませんので、開催国が日本ならば、places to visit や what to see は有益な情報になるでしょう。

“Do you know …?”で知識を提供する

場所や土地の情報は人の関心あるいは知的好奇心を掻き立てるものです。その意味で天候や食べ物の知識とは性質が異なります。導入の英語表現としては“Do you know …?”を使うことができます。

Do you know this building is designated as a cultural property of Saitama prefecture?
この建物は埼玉県の文化財に指定されているのを知っていますか。

いきなり一方的な知識の披露をするのではなく、まず「知っていますか」と聞いて、「知らない」という応答ならば、相手の心は「知りたい」という興味へと動きます。いくらかでも知っていれば相手は口を開き話題の活性化に貢献するでしょう。もちろんカリフォルニアで、“Do you know San Francisco is named after Saint Francis of Assisi?”と聞いたら“Of course!”という答えが返ってきて会話が続かなくなる可能性があります。

初めての訪問ですか?

国際的な集会には研究者たちが遠方から集まってくるため、開催地へ来るのが初めての経験かどうかお互い尋ねることがしばしばです。英語では

Is this your first time in Japan?
日本へ来たのは初めてですか。

Have you ever been here before?
以前ここに来たことがありますか。

という形がよく使われます。“this”は「今回の訪問」を意味します。


崎村 耕二  (さきむら こうじ) 

日本医科大学 武蔵境校舎 外国語教室 教授。1957年生まれ。オックスフォード大学ウルフソン・コレッジ客員研究員、高知大学教授,京都工芸繊維大学教授を経て2013年より現職。一般社団法人 学術英語学会 代表理事なども務める。専門は、テクスト分析,言語表現論。現在、医学部で、医学英語の語源と語形成などを講義。英語コーパス学会会員、医学英語教育学会会員、Oxford Union Society (弁論部)終身会員等。著書に、『最新 英語論文によく使う表現 基本編』(25年以上のロングセラー改訂版)、『英語で明確に表現する』 、『英語で論理的に表現する』(以上、創元社)、『論理的な英語が書ける本』(大修館書店)などがある。

 

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