博士論文の書き方について
論文英語・英語アカデミックライティングに関するあらゆる疑問やお悩みを、京都大学で長年学術英語の指導にあたってきたパケット先生と、学術出版の動向を熟知するエナゴアカデミーの専属スタッフが、ズバリ解決いたします!
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博士論文の書き方は、国や大学によって、また同じ大学でも学部によって変わってきますので、まずはご自身の所属先が定める博士論文のガイドラインをよく読むことが大切です。
例えば、日本国内には、博士論文を英語で書かなければならない大学もあれば、日本語でも大丈夫な大学もあります。また口頭発表も学位審査に加味されますので、口頭発表に関するガイドラインや審査に関する規定も頭に入れておく必要があります。
博士論文は博士課程で行った研究の記録ですから、通常、字数の制限は無く、投稿論文より文章量が多くなります。概要、イントロダクション、方法、結果、ディスカッション、参考文献という基本的な構成は投稿論文と変わりませんが、どのパートもより詳細に書き記すのが一般的です。また、複数のプロジェクトを行った場合には、第1部、第2部のようにパートを分けて執筆することになるでしょう。
英語で博士論文を書く場合、英語で書き始めるか、日本語で書いてから英語に訳すか迷うかもしれません。特に、イントロダクションやディスカッションのように論理構成が要となる部分は、日本語の逐語訳ではぎこちない表現になってしまう場合があるので気をつけましょう。
博士論文は論文を書く良いトレーニングになりますので、ぜひ丁寧に添削してもらうことをお勧めします。指導教官に添削してもらうのが一般的ですが、英文校正サービスも活用すれば、より丁寧かつ客観的なアドバイスがもらえるでしょう。
グレン・パケット
1993年イリノイ大学(University of Illinois at Urbana-Champaign)物理学博士課程修了。1992年に初来日し、1995年から、国際理論物理学誌Progress of Theoretical Physicsの校閲者を務める。京都大学基礎物理研究所に研究員、そして京都大学物理学GCOEに特定准教授として勤務し、京都大学の大学院生に学術 英語 指導を行う。著書に「科学論文の英語用法百科」。パケット先生のHPはこちらから。