「in this paper」と同様の表現について
論文において「in this paper」、「in this section」などという表現がよく使用されますが、その用法にはたびたび誤りが見受けられます。よく見られる誤りとして、そのような表現を用い、われわれが実際に論文外で行う行為や行動について述べようとすることが挙げられます。こうした表現はあくまでも論文自体の内容を描写する場合にのみ使えるものであって、それらの表現を用いて「数値計算や実験などを『行う』」というような表現を導こうとすると、論理的な問題が発生します。言うまでもないことですが、論文内の行為と見なされうるのは文章、数式、グラフ、図などといった論文内で行われる行為のみであり、「われわれ」が論文内で数値計算、実験、観察、現地調査、臨床調査などを「行う」というようなことは不可能です。 以下に、上述した内容の具体的な例として、誤用例と正しい例を挙げます。 [誤] In this paper, we analyzed the genome-wide changes…