メンタープログラム – 先達の知恵を活用
メンタープログラムもしくはメンター制度という言葉を耳にされたことはありますか?一般的には、先輩と後輩がペアになってスキル向上や人材育成を図る手段として知られています。 知識や経験豊かな先輩社員(上司とは別)をメンター、後輩社員(新入社員)をメンティーとして、業務上の課題の相談・アドバイスや精神面のケアを行う制度として、近年、企業にも広く浸透しつつあります。 メンターにとっては後輩の指導育成を行うことで管理業務を学ぶチャンスとなり、メンティーにとっては不安や悩みを相談しながら業務に必要なスキルやマインドを学ぶことができるため、組織におけるキャリア育成には効果的と言われています。そしてこのプログラム、個人事業者であることが多い翻訳者・通訳者の間にも広がりつつあるのです。 ■ メンターの起源は古代ギリシャ メンタープログラムの起源は、古代ギリシャにまでさかのぼります。「メンター」という言葉は、ギリシャの詩人ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』の登場人物「Mentor(メントール)」に由来します。メントールは、主人公オデュッセウスが息子テレマコスの養育を任せ、トロイ遠征ではギリシャ連合軍を勝利に導く助言を行ったとされる老賢人で、ここから「助言者」「教育者」などの意味で使われるようになったそうです。 現代のメンタープログラムは、従来の組織的な管理体制では行き届かなかった精神的なサポートや、自発的な判断力を養うことに重きを置いて行われていますが、では翻訳者・通訳者が自身の仕事を進めるにおいて、これを取り入れるメリットは何でしょうか? ■ 言語業界のメンタープログラム 言語の分野でよく知られるメンタープログラムには、アメリカ翻訳者協会(American Translators Association; ATA)によるプログラムと、翻訳者ネットワークの ProZ.com によるプログラムがあります。 1. アメリカ翻訳者協会…