論文執筆の傾向は4タイプに分類できる?
オーストラリア国立大学(ANU)のインガー・ミューバーン(Inger Mewburn)教授が、大学院で勉学に勤しむ学生さんにお役立ち情報をお届けするコラム「研究室の荒波にもまれて(THE THESIS WHISPERER)」。今回は、論文執筆の傾向を分析するという試みです。インガー教授の傾向分析が執筆スランプを回避するヒントになりますように! 恥ずかしいカミングアウトですが、私は自己啓発本が大好きです。特に空港の書店で見つけると、ついつい手にとってしまいます。いつも自己啓発本コーナーで自然に足が止まり、持ち帰っても家に置く場所がないペーパーバックを2冊握りしめて飛行機に搭乗します。最近ひそかに購入した本は、グレッチェン・ルービン(Gretchen Rubin)の『苦手な人を思い通りに動かす』です。店頭でドヤ顔で手に取り、「ああ、なんて非科学的。」なんて心の中で嘲笑しながら読み始めました。何ページかめくって、「うわー、この馬鹿っぽいクイズ!」とつぶやきながら。 でも、買ってしまうんです(批判しないでね)。 南オーストラリア大学への往復の機内で読了して、驚きました。ルービンの(ほとんど非科学的な)理論を簡単に説明すると、人間のモチベーションは4つのカテゴリーに分類されるという話です。 オブライジャー(指示待ちタイプ):周囲の期待に応え、自分の期待に逆らう。 レブル(わがままタイプ):周囲の期待に抵抗し、自分の期待にも逆らう。 クエスチョナー(変人タイプ):周囲の期待に抵抗し、自分の期待に応える。 アップホルダー(堅物タイプ):内なる期待、外なる期待両方に応える。 ルービンの“理論”と呼ぶものによれば、これらの傾向は重複していることもあり、レブル的な傾向を持つオブライジャーや、クエスチョナー的な傾向を持つアップホルダーにもなり得るといいいます。その重なりを下図で表現しています。 グレッチェン・ルービンの4つの傾向の図 ルービンの“研究”によると、ほとんどの人は「オブライジャー(指示待ちタイプ)」であり、自分のためだけに物事を行うのは難しいそうです。もしあなたが、運動仲間がいないとジムに行くのが続かないタイプなら、オブライジャーだそうです。それに対して、「アップホルダー(堅物タイプ)」は、運動仲間に誘われることを喜びつつも、健康に良いとわかっているので、自分ひとりでジムに行くこともできる人です。一方、クエスチョナー(変人タイプ)は、自分の中の期待にしか応えられないので、運動仲間には向いていません。クエスチョナーは、誰かを喜ばせるためだけに、寒い朝からジムには行きません。一方、かわいそうなレブル(わがままタイプ)は、ジムに行きたかったとしても、すべての期待に、自分の期待にさえ逆らいます。レブルは誰かとジムに行く約束をした途端に気が変わり、周囲を(そして自分自身を)困らせ、姿を現さないでしょう。…