共用ラボ使用時のマナー – 暗黙のルール10
ラボ(実験室)のドラフトチャンバー(ドラフト装置)を使いたい?順番待ちをしているのは、あなただけではないはずです。誰もが自分専用の実験設備や機器を持てる幸運に恵まれているわけではありません。なので、共用ラボで作業をするためには、そこでのルールに従うことが不可欠です。マグネチックスターラー(攪拌機)、ガスクロマトグラフ(GC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などを使っている時は、こうした機器をいつでも好きなだけ使えたら……と誰もが思うことでしょう。 なぜラボ・ルールを守る必要があるのか あえて書き記されていなくても、共用ラボを使う研究者であれば誰でもそこでの礼儀を守るためのルールに従うべきです。そうすることで、パンデミックのような状況下で実験を続ける際にも、共同研究者間の相乗効果を高めるだけでなく、マナー違反が起こることを防ぎ、誰もが実験を計画通りに完了できるようにするのです。 共用ラボで作業する際の暗黙ルール10 1.自分の物以外は触らない これはラボに限ったことではなく、生活していく上でも言えることです。一番初歩的かつ最も重要なルールは、他の研究者の酵素、プライマー、液体培地、それ以外のさまざまな溶液、特に汚染されやすい溶液は絶対に触らないことです。どうしても使いたい場合には、許可を取りましょう。そして、使用許可を取っても、コンタミネーション(汚染)を防ぐため、常に必要な量だけを滅菌フード下で別の容器に移し替えて使いましょう。このルールは、化学物質や培地に限らず、ピペットなどの実験器具にも言えることです。 2.他人にしてもらって嬉しいことを他人にする このルールにおいては例を挙げておきます。保存溶液を作る際、ラボ内で作業している別の研究者も必要かどうか聞いてみると良いでしょう。ラボの他の作業者に、自分が使っているのと同じような機器(重量計、ガラス機器など)や化学薬品が必要かどうか尋ねてみることもお勧めします。いつか、同僚が同じようにあなたを助けてくれるはずです。 3.自分のミスは自分の責任 保存液を誤ってこぼした?気づかないうちに培地をコンタミさせた?落ち込む必要はありません、誰でもミスはするものです。ミスをすることが問題なのではなく、自分の過ちを認めず、他の研究者に汚染された溶液や培地を使わせてしまうことは問題です。なので、自分が起こしてしまったミスを認め、自分だけでなく、他の研究者が行う実験でもはっきりした結果が得られなくなることを避けるための対策を講じることが大切です。小さなミスを隠すことの影響は計り知れません。特に、他者の研究を台無しにしてしまったり、他の人を危険にさらしたりしてしまうことになれば大問題です。自分の過失を認め、問題を起こすのを回避することを意識すれば、同僚はあなたの正直さに感謝することでしょう。とはいえ、いつも同じミスを犯すのではなく、失敗から学ぶように意識的に努力してください。 4.ため込まない 自分の後ろのロッカーに数十枚ものペトリ皿をため込んで何をするつもりですか?誰もが使いたいと思っている実験器具の利用予約をするシートがなければ、それを作っておきましょう。サインアップシート(使用予約用紙)があれば、誰もが必要な実験装置や器具を必要なときに確保することができるようになり、誰かが使っていないものをため込みすぎていることが原因で、他の人が実験を行えないという事態は避けられるはずです。 5.在庫確認を行う あなたが在庫棚からマイクロピペットを取って、残りが1つとなった場合には、ラボの管理者に残りがひとつであることを伝えましょう。そうすれば、ラボの管理者は他の研究者の使用に備えて棚の在庫を補充しておき、研究者が新しい品の入荷を待つことなく実験を続けることができるようになります。 6.クリーンなラボでこそクリアな考えがまとまる…