研究を推進する

引用と参考文献におけるDOIの書き方

DOI(Digital Object Identifier)とは、電子化された学術雑誌(ジャーナル)または出版物に付与されるデジタルオブジェクト識別子です。この国際的な識別子は、2000年に国際DOI財団(IDF)によって制定・導入され、出版社によって割り当てられています。登録機関固有の「10.」に続く英数字と4つ以上のプレフィックス(接頭辞)と、コンテンツを特定するサフィックス(接尾辞)をスラッシュ「/」でつなげます。このときのプレフィックスは出版社ごとに付与されている識別子で、サフィックスは出版社が個別のコンテンツに与える識別子となっています。コンテンツごとに番号が異なるDOIを付与することで、一貫した管理を可能にするのです。 https://www.youtube.com/watch?v=ILHV4fbEhpQ&list=PLSEcBUIQgVpvU0tvcfUWdn1vv1JhwmHNI&index=37   DOIが付与されたコンテンツは、DOIの前に「https://doi.org/」を付けることで固有のURLを持つことができるようになります。つまり、「https://doi.org/DOI番号」がURLとして機能することで、コンテンツにリダイレクトされる仕組みになっているのです。例えば、「https://doi.org/10.1086/679716」と入力すれば、2015年5月にModern Philologyから出版された、Robert Mayerによる論文「Scott’s Editing: History, Polyphony, Authority」にアクセスすることができます。DOIをコンテンツへの電子リンクとして使用することで、コンテンツ(論文)を識別するのに役立つのです。電子化されたコンテンツがリンク切れなどすることなく持続的にアクセスできるようにしておくため、印刷物やデジタルコンテンツ、その他のどのような出版物にもDOIを付けておく必要があります。掲載先ジャーナルのサイトが変わってリンクが切れたとしても、DOIを管理するデータベースには情報が保管されているので、DOIが分かれば目的のコンテンツにたどり着けるのです。ジャーナル掲載論文の場合、DOIは最初のページに記入されるのが一般的です。 DOIは、DOI財団が認定しているDOI登録機関(RA: Registration Agency)によって登録が行われます。こうした登録機関は複数存在しており、日本の機関としては、科学技術振興機構…

3つの文献検索方法で研究者の時間を節約

文献検索や情報収集に苦手意識を持つ大学院生や若手研究者は少なくないようですが、研究者として活躍するためには、情報収集のスキルを磨くことが不可欠です。研究室で過ごすのと同じぐらい多くの時間を図書館で過ごす研究者もいますが、必要な情報収集であっても、実質的な研究や執筆により多くの時間を割くためには、情報収集をできるだけ効率的に行うことが求められます。ここでは、情報収集を効率的に行うために活用してもらいたい3つの検索方法を紹介します。 キーワード検索 キーワードを使った検索術-ブーリアン(Boolean)検索と呼ばれるような基礎的な型―を把握しておけば効果的な検索を行うことができるようになります。複数の条件を同時に満たす情報を探す「AND検索」や複数の条件のいずれかを満たす情報を探す「OR検索」などの検索型を把握した上で使いこなせるようになれば、文献検索は飛躍的に楽になります。 AND検索:検索対象を狭めるためにANDでキーワードを区切って入力することで、ヒット数の多い検索結果を絞り込むことができます。 OR検索:関連性のある論文にどのキーワードが使われているかわからない場合など検索対象を広げたいとき、ORで条件を区切って入力することで、より多くの情報を拾い上げることができます。著者名をキーワードの1つとすることもできるでしょう。 他にも検索結果の中から特定の条件を除外させたい場合の「NOT検索」などもあるので、様々な組み合わせを駆使した高度な検索オプションを試しながら、関連性の高い記事を引き出すのに最適な方法を見つけてください。 引用検索 キーワード検索だけで思うように文献を見つけ出すことができない場合には、引用文献を検索するのが効果的です。特定の分野における重要な論文であれば、後続の研究者たちはその論文を参照しているものです。引用されている文献を検索すれば、研究のヒントだけでなく、自分の研究論文に引用できる論文がヒットすることもあるでしょう。この方法は、先行研究をリストアップする上でも有効な手段です。本当に重要な論文は被引用数も多いため、「AND検索」で絞り込んだり、より狭めた分野で引用されている文献を探し出したりするといった工夫が必要かもしれません。 抄録誌・文献データベース 抄録誌や文献データベースを利用すれば、最新の文献情報を短時間で入手することが可能になります。例えば、米国化学会(ACS)の下部組織であるChemical Abstracts Service(CAS)が発行している化学および関連分野の文献抄録誌であるChemical Abstracts(CA)や、世界の化学および関連する科学分野の出版物(学術雑誌、学会会議録、学位論文など)を収録しているCASのデータベースCAplusを利用すれば、最新情報を効率良く収集することができます。Chemical Abstractsデータベース版には検索時に役立つ統制語や化学物質名、CAS登録番号をはじめとするさまざまな索引情報が登録されていますし、収録データをオンラインで検索できる「CAS SciFinder」の利用も普及しています。検索した論文をすべて読んでいたのでは時間がいくらあっても足りません。まず、論文の重要な部分を抜き出した抄録や要旨を読んで全体像を把握し、精読が必要な論文を絞り込むといった作業の効率化に抄録誌や文献データベースを活用しましょう。…

研究論文の構成: 論文原稿作成に役立つヒント

長い時間をかけて行ってきた研究を学術雑誌(ジャーナル)に投稿する論文としてまとめることが非常に苦痛だと思う人がいるかもしれません。執筆に着手することさえ難しい人もいるでしょう。それでも、考えを整理して書き留めることができれば、論文執筆という作業が少し楽になるはずです。 ここでは、論文原稿を作成するためのヒントをご紹介します。 考えを整理する 原稿を執筆し始める前の最も重要な作業の一つは、考えを整理することです。この時点で、研究データのまとめと分析が行われたことになります。研究を続ける中で、おそらく大量の「メモ」などの記録がたまっているでしょうから、それらも整理していきます。幸いなことに、かつて全てを手書きしていた頃に比べれば、記録の整理ははるかに簡単になっています。考えが整理できたら次に進みます。 「考えを整理する」段階で頭に入れておくべきは、自分の考えをまとめるためには「自分がまとめたものを客観視する」必要があるということです。読者に何を伝えたいのか、自分自身に問いかけてください。自分の研究の最も重要なメッセージは何か?研究の結果が人々にどう影響するのか?研究をさらに進める必要はあるのか?などです。 そうした問いに対する答えを書き出し、原稿を執筆中、目に付くところに置いておきます。そうしておけば自分が何を目指して書いているのかを見失わずにすむことでしょう。 明確な文章にする 読者に研究を理解してもらうために、論文は可能な限り明確でなければなりません。専門用語だらけの文章や回りくどい表現で書かれた論文は、読者の理解を妨げるだけでなく、読者を限定してしまうことになります。 学術ジャーナルに発表する論文は、世界中の人々の目にさらされることになります。さまざまな言語を母国語とする読者が読むことになるわけです。研究者であっても言葉の違いは内容理解の壁となります。こうしたことを念頭に、原稿執筆の際には以下の点に留意してください。 明確さ:用語の定義を明確にし、関連性のない情報の記述を避ける。 シンプルさ:文章の構成は、シンプルで直接的なものにする。 正確さ:すべてのデータやイラストは正確に示す。 書き方の例をあげてみます。 化学物質Xは代謝に影響を与えた。 この文は漠然としすぎているので、読者に具体的な情報が伝わりません。では、以下はどうでしょう。…

レビュー論文(文献レビュー)の目的と書き方

レビュー論文(文献レビュー、総説論文)は、様々な研究成果の概要を一度に知ることのできる貴重なツールです。レビュー論文とは、特定のテーマに関する研究論文などの著作物の概要や評価をまとめて記述するもので、優れたレビュー論文は、該当分野の研究についての偏りのない情報や、有効な研究結果と無効な研究結果を理由とともに提示することで学術研究に貢献しています。また、研究資金を助成する機関では、さらなる研究が必要かどうかを判断するためにレビュー論文を利用する傾向があります。レビュー論文で重視するのは、研究の目的が達成されたか、さらにその結果がどのように伝えられたかです。 レビューの目的は、「選択したテーマに関する過去の研究を収集、統合し、最新の既存の知識体系に新たな知見を蓄積させ、統合することを促進する」ことです。端的に言えば、過去に行われた研究結果を集めて再検討・評価することで概観をまとめることです。重要なのは結果を明確かつ正確に提示することであり、優れた文章であるだけでなく、厳格なルールに従ったものでなければなりません。 1996年、科学者、臨床医、統計学者の国際研究グループが参加した会議で、ランダム化比較試験のメタ分析(メタアナリシス)に焦点を当てたQUOROM(Quality of Reporting of Meta-analyses:メタアナリシス報告の質)声明が作成されました。この声明は、チェックリストとフローチャートから構成され、研究者たちが必要な基準に従った分かりやすいレビューを行うために利用されてきました。その後の継続的な検討を経て、2009年に新しいPRISMA(Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses)声明が発表されました。この声明には文献検索の方法から内容の統合、要約プロセスまで詳細が示されており、システマティックレビューおよびメタ分析の国際的規範とされています。 https://youtu.be/Mp_bddA4LRo…

論文でのバクテリアの学名の記載方法

※これは、別記事「論文での動植物の学名の記載方法」に続いてバクテリア(細菌)の学名の記載方法を記したものです。国際的な命名規則などについては、別記事をご参照ください。 研究は本当に大変な作業ですが、バクテリアをはじめとする微生物の学名の扱いも、なかなか骨の折れる仕事です。ラテン語の表記は紛らわしいですし、学名が変更されたり、新種が発見された際などに命名規約自体が改定されたりするので、学名を論文に記載する際には細心の注意が必要です。前回の記事では動植物の学名の記載方法について取り上げましたが、今回はバクテリア(細菌)の学名を使用する際の注意点についてご紹介します。 バクテリアの学名はどのように決まるのか? バクテリアの学名は、国際原核生物命名委員会(ICSP: International Committee on Systematics of Prokaryotes)による細菌命名規約(Bacteriological Code)に従って命名されています。この規約は、別記事でも紹介したように、国際藻類・菌類・植物命名規約、国際動物命名規約とあわせて生物の学名の基準となっています。バクテリアの学名も「二名法」に従い、「属名」と、さらに下位の分類を表す「種名」から構成されます。属名、種名など分類学的な学名はラテン語あるいはラテン語化した語で、種名にはその種固有の性状または由来を表すような語を付けます。発見場所や発見者、発見に貢献した研究者の名前に由来することも多々あります。 バクテリアの名前(菌名)は、ICSPで分類されているように、門 (Division) →綱 (Class)…

学術出版の動向-電子化を出版社の目線で考える

※この記事は「学術雑誌の電子化において検討すべきこと」というタイトルで2015年1月29日に公開した記事ですが、リライトにあたり最新の情報を追記、修正して2021年7月6日に再度公開しました。 近年、学術出版社は大きな変化への対応を迫られています。1990年代から学術雑誌(ジャーナル)の電子化が加速度的に進んだだけでなく、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により、様々な学術イベントもオンラインへの移行を余儀なくされてきました。さらに、投稿論文の増加や、出版までのワークフローの効率化、ジャーナルの電子化(オープンサイエンス)の推進など数々の変化に継続的な対処が求められています。今回は、学術ジャーナルの電子化の動向を取り上げてみます。 ジャーナルの電子化がもたらす変化 学術出版社は、ジャーナルを電子化することによって読者層を広げ、知識の共有を促進することができるようになります。さらに、査読・編集過程に要する時間を短縮して出版までのワークフローを効率化することができるだけでなく、動画挿入やハイパーリンクによる誘導など、かつて主流であった紙媒体への印刷形式ではできなかった情報提供も可能になります。印刷・製本、配送といった物理的コストが削減できることも出版社にとってはひとつのメリットです。COVID-19パンデミックは学術ジャーナル出版プロセスの迅速化、電子化を後押ししました。引き続き、学術情報のさらなるオープン化、迅速化、入手しやすさの改善が求められることでしょう。 ワークフローの効率化 従来の学術雑誌は、投稿論文の数が揃わなければ印刷・出版できませんでしたが、電子化によって印刷ページ数の制限がなくなり、出版までの時間を短期化することができるようになりました。一方で、投稿論文の数が増加する中、論文発表の更なるスピードアップを図るため、投稿論文の査読方法や出版課程の管理方法を変えていく必要に迫られています。 学術出版社は、論文の投稿、査読、編集管理といった一連のワークフローをシステム化することで、著者が投稿論文をアップロードしてからのプロセスを早め、公開までの時間を短縮させています。パンデミックが変化を後押しし、学術出版のさまざまな段階に影響を及ぼした一例を挙げると、急増したCOVID関連の論文投稿の査読を急ぐべく、複数のオープンアクセス(OA)出版社がオープンアクセス学術出版社協会(OASPA)の承認のもと、査読迅速化のためのイニシアチブを立ち上げたことが挙げられます。ボランティア査読者に対して、迅速な査読に対応可能な査読者リストに登録し、COVID-19研究に有用なプレプリントを可能な限り迅速に識別することや、迅速な査読を完了することへの同意を求めたところ、多くの研究者が登録しました。出版社に対しては、著者に論文のプレプリントサーバーへの投稿を促すことなどが盛り込まれています。 ジャーナル電子化の拡大 2018年10月に国際STM出版社協会(STM)がSTM(科学・技術・医学)出版界における傾向と出版およびその関連情報に関する情報をまとめた『STMレポート第5版』には、2018年に約300万本の論文が査読付き英文ジャーナル33,100誌で出版され、毎年3.5%の成長率で増えていると記しています。さらに、OAジャーナルの出版も増えており、「今や、事実上すべてのSTMジャーナルがオンラインで入手可能となっており、その結果、ジャーナルの大半の利用は電子的に行われている」と記載しています。実際、オープンアクセス学術誌要覧(DOAJ)に収録されているジャーナルの数は16,463誌にのぼっており(2021年6月現)、今後も上昇する傾向にあると見られています。 査読前であってもCOVID関連の新しい見解をいち早く公開することで治療に役立てようとの動きにより、正式な出版前に論文を投稿するプレプリントサーバーの使用も急拡大しました。さらに最近は、査読前論文の共有プラットフォームとしてのプレプリントサーバーの機能を広げ、Green OA論文をアーカイブする、つまり査読前のプレプリントと査読後の論文の両方を掲載するオーバーレイ公開モデルも登場しています。オーバーレイ学術誌(オーバーレイジャーナル)は、プレプリント論文のアーカイブに重ねて査読の仕組みを持つ学術ジャーナルの出版スタイルで、ジャーナルのウェブサイトに論文を掲載するのではなく、プレプリントサーバー等リポジトリに蓄積された論文へのリンク情報のみを示すものです。このようにOA化はさらなる広がりを見せています。 ファイル形式の多様化 ジャーナルの電子化が進むとともに膨大な数の論文が公開される中、動画や音声、インフォグラフィックなど多様なメディアの活用も広がっています。HTML/ビデオアブストラクト(動画)や音声ファイル、論文の内容を分かりやすく表示するためのインフォグラフィック(画像)を付けることは、投稿された論文の差別化や、論文の内容をより広範な読者に届きやすく、また理解しやすいものにするために役立ちます。出版社は、これらの多種多様なファイルを投稿論文の一部として提出する方法について、投稿規程などに書き記しておく必要があります。 アクセスしやすさの改善 ジャーナルの電子化は、論文へのアクセスのしやすさを大きく改善します。読者は、キーワードやタイトル、著者名、要旨などをオンライン検索することで、効率的に読みたい内容の論文を探すことができます。J-STAGEのような複数のジャーナルや会議録等の刊行物を横断的に検索できるような機能を持ったサービスも有用です。また、論文の根拠となるデータをリポジトリに収録し公開する動きも進んでおり、研究内容の信頼性を高め、再利用を可能とすることにつながっています。…

ケースレポート(症例報告)の書き方【後編】

患者の疾患の症状や疾病の兆候、診断、治療、経過観察などに関する詳細報告であるケースレポート(症例報告)の書き方に関する10のステップを解説する『ケースレポート(症例報告)の書き方』後編(ステップ6以降)をお届けします。 【前編】はこちらをご参照下さい。 ステップ1:何についてのケースレポートを書くか、目的を明確にする ステップ2:ケースレポートを投稿する学術雑誌(ジャーナル)を選ぶ ステップ3:ジャーナルの投稿規定に沿ってケースレポートの構成を組み立てる ステップ4:ケースレポートを書き出す ステップ5:ケースレポートに記載する情報を整理する ステップ6:ケースレポートに記載する内容を絞り込む ステップ6ではステップ5で集めた情報を要約します。 介入歴や重要な所見、関連する発見 治療 治療後の患者の容態 ケースレポートは一般的に、アブストラクト(抄録)、イントロダクション(序文)、症例、ディスカッション(考察)、結論から構成されます。 アブストラクトは、とりあげた症例の新規性とそれに対する考察について簡潔に示しますが、学術雑誌(ジャーナル)によっては字数制限を設けているものもあるので、確認しておきましょう。該当症例の何が珍しいのか、その症例によって何が分かったかなどに関する細かい内容はイントロダクション以降に記します。ステップ7から、それぞれのセクションを書くときの注意点をまとめます。 ステップ7:イントロダクション(序文)…

ケースレポート(症例報告)の書き方【前編】

ケースレポート(症例報告)とは、患者の疾患の症状や疾病の兆候、診断、治療、経過観察などに関する詳細報告です。ケースレポートに患者の人口統計プロファイルを含めることもありますが、一般的にはまれな症例、既知のものとは異なる症状や新しい事例などについて書かれる報告書です。 ここでは、ケースレポートの書き方のガイドとして、10のステップを前後編でお伝えします。 ステップ1:何についてのケースレポートを書くか、目的を明確にする ケースレポートとして取り上げられる内容はさまざまですが、珍しい症例や新しい疾患の診断や治療に関する知見を報告することによって、新たな病気の予防、診断、治療に役立てることができます。ケースレポートに記す内容としては以下のようなことが挙げられます。 疾患または症状における予期せぬ関連性 患者の観察または治療の段階で生じた予期せぬ事象 疾患や副作用の原因と考えられる新しい知見 それまでに例のない特異的な病態、またはまれな疾患の特徴 新たな治療方法 解剖構造における位置的または量的変動 該当する症例が本当にまれなものなのかは、過去に発表された症例報告などを十分に確認しておく必要があります。後ほど記述するような検索エンジンやデータベースか検索し、報告がない、あるいは少ないことを確認しておきましょう。 ステップ2:ケースレポートを投稿する学術雑誌(ジャーナル)を選ぶ ケースレポートの内容によって投稿するジャーナルを選出します。例えば、珍しい負傷の治療についてのケースレポートは、British Medical Journal(BMJ)のような主流の総合学術ジャーナルではなく、SAGE…

【2021年7月更新】研究者に役立つオンラインツール

*本記事は、2018年11月に掲載された「研究者に役立つオンラインツール 10選」の内容を更新してお届けするものです。 研究者とは、得てして多忙なものです。そんな研究者に役立つオンラインツールは年々進化し続けています。特にコロナ禍で物理的距離を取りながら研究を行い、研究者間での情報共有を維持する必要性に迫られた今、学会などの会合もオンラインで開催されるようになっており、オンラインツールの活用がますます浸透してきています。 ここでは研究活動の効率化に役立つツールを5つの機能に分けて紹介します。 文献管理 論文を執筆する際、文献情報を収集し、整理・管理を行うのは手間暇がかかるものです。多くの文献管理ツールには、収集した論文の全文を保存するだけでなく、参考文献リストを作成、保存し、メモや注釈を付けたりする機能があります。文献管理ツールによっては、引用文献リストをカスタマイズして簡単に出力するだけでなく、グループを設定してその中で情報共有することが可能なネットワーク機能も有しており、これらの機能は、論文やレポートを作成する際に役立つことでしょう。 Mendeley: http://www.mendeley.com/ Zoteto:https://www.zotero.org EndoNote: https://endnote.com RefWorks: https://www.refworks.com 文献管理ツールには、個人で登録しなくても契約のある所属機関の構成員であれば使えるものもあるので、自分の所属機関がどのツールの法人登録を持っているかを確認してみると良いでしょう。また、分野によって多少差がある場合もあるので、同じ分野の研究者の意見も聞きながらツールを選ぶことをお勧めします。 文献検索・索引リソース 大量の学術論文を検索するには、入力されたキーワードの検索結果を関連度の高い順にリストアップしてくれる検索エンジンの利用が不可欠です。誰でも無料で使えるものもあれば、登録が求められるもの、有料のものなどもあります。…

論文タイトル作成で抑えておくべき4つのポイント!

特定の主題に関する論文を探している際、内容を興味深く説明したタイトルに目を引かれたことはありませんか?一方でタイトルから内容が分かりにくい論文は、なかなか目に留まりません。興味深い内容の優れた論文かもしれないのに、見過ごされてしまうのです。読者を引きつけて論文を読んでもらうには、タイトルで引き込まなければなりません。ここでは、タイトルを作る際に抑えておくべき重要なポイントを4つ紹介します。 論文の表題はなぜ重要なのか 論文のタイトルの作り方について述べる前に、タイトルによってどのように印象が異なるのか、なぜタイトルが重要なのかを考えてみましょう。 例えば、「瞑想と看護」についての研究をしているとします。瞑想によって看護師間のコミュニケーション力が向上する、ということを示す研究があるかどうかを見つけるために、「nursing」(看護)、「communication」(コミュニケーション)、「meditation」(瞑想) というキーワードを使って検索を行った結果、以下のような論文タイトルが出てきました。 Benefits of Meditation for the Nursing Profession: A Quantitative Investigation…