コラム

広大な海が蝕まれている?世界中の海で進む海洋汚染―世界で今起きていること<気候変動編>前編

気候変動は地球のさまざまな場所でその兆候が観測されていますが、地球表面の約7割を占める海も例外ではありません。海水温の上昇は、海洋の生物に多大な影響をおよぼすだけでなく、大気と相互に影響し合い、世界各地の気候や降雨・降雪のパターンを変える原因となっています。海の温暖化は深刻ですが、同時に海の汚染も大きな問題となっています。言語面から学術研究をサポートしているエナゴアカデミーが、世界が直面している気候変動や環境問題をとりあげる本シリーズの3本目は、人間の生活が直接的な原因でもある海洋汚染、特に海洋プラスチック汚染について取り上げます。 前編では、すさまじい速度で進む海洋汚染について、汚染の原因や、汚染の一因である海洋プラスチックのゆくえ、そして海洋プラスチックが地球環境や生態系に与える影響についてまとめます。 はじめに 海洋の温暖化については、気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change : IPCC)が2019年に『Special Report on the Ocean and…

生物多様性に忍び寄る危機―世界で今起きていること<気候変動編>後編

「世界で今起きていること<気候変動編>」。前編 では、生物多様性の危機的な現状とそれがもたらすことを取り上げました。後編では、生物多様性の保全、回復に向けた世界の取り組みを見ていきます。 (more…)

生物多様性に忍び寄る危機―世界で今起きていること<気候変動編>前編

気候変動や地球温暖化と生物多様性の関連性はつかみにくいのではないでしょうか。そもそも生物多様性とは?アマゾンのジャングルや南の島のサンゴ礁の話ではないの?と思うかもしれませんが、現在、人間活動に加えて気候変動が生物多様性の損失につながるとして強い危機感が持たれています。言語面から学術研究をサポートしているエナゴ学術アカデミーがお届けする「世界で今起きていること<気候変動編>」の第二弾では、「生物多様性」を前・後編に分けてとりあげます。 (more…)

地球沸騰化!我々が直面している地球温暖化―世界で今起きていること<気候変動編>

2023年夏の異常な暑さや、11月に入っても各地で25℃以上の夏日が続出したことを振り返れば、地球温暖化が身近に迫っていることを実感したことでしょう。今や気候変動という人類共通の問題について、実態を把握し将来を予測すべく、世界中の科学者がさまざまな研究を進めています。言語面から学術研究をサポートしているエナゴ学術アカデミーでも、今、世界が直面している環境問題や気候変動をとりあげるとともに、関連する研究を紹介したいと思い、このシリーズを立ち上げました。トピックの第一弾は「地球温暖化」です。 (more…)

カバーレター

カバーレターとは論文を投稿する際、原稿に添えて編集者宛に書く手紙のことです。カバーレターは編集者にその研究を紹介する役割を果たし、研究の重要性やそのジャーナルへの適合性を訴える機会となります。論文採用の成否に大きく影響を与えるものですので、軽い気持ちで書くべきものではなく、内容をよく考えたうえで、論文と同じくらい念入りに作成すべきです。

投稿規定、論文の様式

各学術ジャーナルには、それぞれ独自の 投稿規定 があります。大抵の場合、それらの規定はジャーナルのウェブページに「Instructions for Authors」、「Information for Authors」、「Instructions for Contributors」などのような表題で記載されています。論文を投稿する前には必ず一度確認してください。 通常は投稿規定の中に論文の書式についての指示があります。書式は分野によって大きく変わり、同じ専門分野の中でもジャーナル間に様式の多少の違いはあります。しかしそれでも、それぞれの分野の標準的な様式に従う場合が多いです。 以下のウェブサイトには主要な様式やスタイルのリストが記載され、役に立つウェブサイトへのリンクもさまざまな種類のものがあります。中にはそれぞれの様式のマニュアルへのリンクもあり、場合によっては無料でダウンロードできる、あるいはウェブ上でご覧になれるものもあります。 Know Which Style To…

small talk:会場や開催地を話題にする

一般社団法人 学術英語学会 では、毎年、セミナーを開催しており、その中でもユニークな企画として好評なのが「ソーシャライジングとネットワーキングのための英語」です。一般的に、日本人研究者がニガテとしているのが「ソーシャライジング」または「ネットワーキング」、いわゆる 研究者交流 です。親睦会などの場でどのように話しかけたらいいのか―シリーズ第9回目のSmall Talkです。 small talk:会場や開催地を話題にする Small talkの定番の三つ目の話題は、場所です。国際学会の会場や開催地の話題は、現に会話を行っている空間そのものを話題にするのですから、実感や直接的な観察にもとづいた話ができるはずです。天気のところで述べたような共通感覚に訴えて、“It’s a nice building, isn’t it?”のように会場の建物を褒めてもよいでしょう。…

会食の場における英語の会話

一般社団法人 学術英語学会 では、毎年、セミナーを開催しており、その中でもユニークな企画として好評なのが「ソーシャライジングとネットワーキングのための英語」です。一般的に、日本人研究者がニガテとしているのが「ソーシャライジング」または「ネットワーキング」、いわゆる 研究者交流 です。親睦会などの場でどのように話しかけたらいいのか―今回はシリーズ第8回目です。 逃げられないformal dinnerの座席 じっと座って食事をいただくformal dinnerの形態は、席が固定されているため、右隣り、左隣、正面のゲストとどのように会話するかが大きな課題です。また、向こう三軒両隣、つまり斜め前方の両者も含めた6名全員が一つの会話に参加して盛り上がるということもあります。発言するかどうかは別として、少なくとも会話の内容についていけるかどうかがかなめになります。(だからこそリスニングの力はおろそかにできません。) 飲食と会話と移動がダイナミックに絡み合う立食 いわゆる立食の形態では、あらたまった着座形式の食事とは異なり、行動も会話も立体的になります。飲食する・会話するという二つの行為に、人の間を動き回る(=mingle, circulate)という行為が加わります。食事の話題という文脈で言えば、ビュッフェ(buffet)のところに行って食べ物をつつく、あるいは飲み物を取ってくる、と言った行為を伴いますので、それに関連する表現が会話の中に入ってきます。次のような表現は参考になるでしょう。 (ビュッフェのところで料理を見渡しながら) Now, what…

small talk:料理の話題と研究者

一般社団法人 学術英語学会 では、毎年、セミナーを開催しており、その中でもユニークな企画として好評なのが「ソーシャライジングとネットワーキングのための英語」です。一般的に、日本人研究者がニガテとしているのが「ソーシャライジング」または「ネットワーキング」、いわゆる研究者交流です。親睦会などの場でどのように話しかけたらいいのか―今回はシリーズ第7回目です。 small talk: 料理の話題と研究者 大学でそれなりの地位についているヨーロッパの知識人の中には、料理やお酒について相応の見識(あるいは一家言)を持っている人が多いというのが私の見解です。日本の大学からは想像しにくいかもしれませんが、オックスフォード大学では、美しい庭園を持っているか、という基準とともに、腕の良いシェフがいておいしい料理を提供しているかどうかが、各コレッジの一つの評価基準になってきました。19世紀半ばまでは聖職者の養成機関としての機能が主だったことから、地味な研究生活の中で独身の学究たちが楽しみにしていたのが料理でありワインだったのでしょう。 フランス料理, ワイン、シェリー、etc. 欧米圏での研究者交流の場面を考える時、料理はもちろん、社交の場で出されるお酒(wine, champagne, sherry, punch, vermouth など)の知識は、ある程度必要ではないかと考えます。ただ、私には一つ失敗談があります。何十年も前、イギリスのバースという古風な町で、全くの偶然から、初対面の老夫婦と2時間ほど話しをしたことがあります。私がついうっかり、ワインが好きだ、という意味のことを伝えたところ、老齢のイギリス紳士は、「ワインが好きなのか、それならどこのどのワインがおいしいか、一緒に今から議論しよう」と挑発されました。グウの音も出ませんでした。知ったかぶりをするものではない、と反省しました。あとでわかったことですがその老紳士は、Sir Stanley…

small talk:相手を身近に感じさせる食べ物の話題

一般社団法人 学術英語学会 では、毎年、セミナーを開催しており、その中でもユニークな企画として好評なのが「ソーシャライジングとネットワーキングのための英語」です。一般的に、日本人研究者がニガテとしているのが「ソーシャライジング」または「ネットワーキング」、いわゆる研究者交流です。親睦会などの場でどのように話しかけたらいいのか―今回はシリーズ第6回目です。 small talk:相手を身近に感じさせる食べ物の話題 small talk の定番ネタのうち天気に次いで会話をはずませるのは食べ物の話題です。相手の嗜好や生活様式などもうかがえて人をぐっと身近に感じさせます。目の前に食べ物が並んでいるのならば話に現実味が生まれます。cocktail party ならば飲み物の話題もはずむでしょう。各国の研究者が集まっているのならば、話題が国際色豊かになります。海外からの研究者を日本に招待する場合は、いきおい日本料理の話になるでしょう。尤も、日本料理について英語で話すには特別な語彙と説明表現の習得が必要であり、この方面の英語教育が望まれるところです。 好きな食べ物は? まず、自分の嗜好品を言うのに likeという動詞はすぐ思い浮かぶでしょう。大好物だという意味ならばloveを使います。 I love…