コラム

precedeとproceed

動詞「precede」と「proceed」はつづりと発音が似ているため混同されやすいですが、語源も意味もまったく違います。 precede: 先立つ、より前に。 (1) The publication of Leibnitz’s work on calculus preceded that of Newton.…

intra-とinter-

接頭辞である「intra-」と「inter-」はよく混同されます。つづりも発音も使い方もよく似ていますが、意味はかなり違います。「intra-」は「〜内の」という、「inter-」は「〜の間の」という意味を表します。以下は、「intra-」と「inter-」それぞれを接頭辞として含む単語の典型的な例です。 「intra-」 intracellular: 細胞内 intradepartmental: 学科内 intravenous: 静脈内 intrauterine: 子宮内 intramural: 学内 「inter-」 intercontinental: 大陸間…

insteadとrather

副詞「instead」と「rather*」は同様の意味を持つ場合がありますが、一般的に互換性はありません。以下に「instead」と「rather」、それぞれの語の定義と典型的な用法を例示します。 *「rather」はここで扱う以外にもいくつかの意味を持っていますので、ご注意ください。 instead: の代わりに、そうせずに。 (1) The doctor told the patient to move his left hand,…

incidentとincidence

名詞「incident」と「incidence」はつづりも発音もよく似ていますが、意味は大きく異なります*。以下に2語の定義と正しい用法を例示します。 incident:(好ましくない)出来事。 (1) In that incident, the level of contamination was between 6 and 16…

in spite ofとdespite

前置詞の働きをする「in spite of」と「despite*」はほぼ同じ意味を持ち、どちらを使っても文全体の趣旨が変わらないケースはよく見られます。しかし両者には微妙な違いもありますので、意味のうえでの正確性が必要とされる場合はきちんと使い分けるべきです。 「in spite of」と「despite」は両方とも第一義が日本語の「にも関わらず」に相当します。しかし「in spite of」の方は語気が若干強く、「despite」が「…と関係なく」という消極的なニュアンスを持つのに対して「…に反して」という積極的なニュアンスを含みます。この違いは以下のように例示することができます。 (1) Despite the risk, I would like…

homogeneousとhomogenous

形容詞「homogeneous」と「homogenous」は同義語として使うこともできますが、それぞれの第一義は異なります。「homogenous」という語には「homogeneous」の持つ意味(つまり、「同質」、「同種」、「均質」)という意味もありますが、それとは全く違うもう一つの意味があります。 「homogenous」の第一義は、生物学の専門用語として「発生起源が同一であるため対応する構造を持っている」すなわち、「歴史的相同の」という意味です。一般的な用法では「同質」、「同種」、「均質」などの意味を表す上で、この2語のいずれを用いることもできますが、学術論文においてはそれぞれの第一義によって使い分けるべきです。 以下に2語の用法を対比します。 Homogenous (1) Although the wings of birds and insects are similar in…

fartherとfurther

形容詞・副詞の働きをする「farther」と「further」は両方とも「far」の比較級であり互換性もありますが、意味上の重要な違いもありますので注意が必要です。 2語とも「より遠い(遠く)」、「もっと先(に)」、「遠い方の」という意味で用いられますが、一般に「farther」は物理的な距離に、「further」は非物理的な距離に対して用いられます。下記にその使い分けの例を示します。 (1) I walked 10 km farther than I needed to. (2)The two groups’…

関係代名詞節1

限定と非限定 関係代名詞節とは、関係代名詞(that、which、who、whom、whoever、whomever、whose)によって導かれる従属節のことです。その文法的な役割は名詞を修飾することであり、形容詞的な役割を担うので、「形容詞節」とも呼ばれます。関係代名詞節は修飾する名詞の意味を限定するケースと限定しないケースとの2通りに分けることができます。 それぞれの場合に応じて、関係代名詞節と関係代名詞自体は「限定的」、「非限定的」と呼ばれ、用法はコンマ使用の有無により区別されます。その使用を支配するルールは、次に述べるより一般的なルールの中に示されています。つまり、ある修飾語・句・節が前の語・句・節の意味を「限定する」場合には、コンマをその間に入れてはならず、意味を「限定しない」場合はコンマを入れなければなりません。 2種類の関係代名詞節(「限定的」、「非限定的」)の使い分けについての基本的な規則は上に述べたとおりです。なお、「that」と「which」の使用法についてはもうひとつ特別なルールがあります。そのルールとは、関係代名詞節を導くために「that」と「which」のいずれかを使用する場合には、非限定的な意味を示すときは「which」を使わねばならず、限定的な意味を示すときは「that」を使用すべきだということです。 下記に関係代名詞節の正しい用法を示します。 限定的 (1) This is the solution to Eq.(2.1) that was…

数値の表記法

英語における数値の表記法方の基本的な基準を要約します。 1. 数字か文字か 1a. 基本的なルール 数値を数字で表記するか文字で表記するかという問題はいつもわれわれの頭を悩ませます。まず、表記方法を判断する際の基本的なルールを述べます。数値が自然数でない場合は、言うまでもないことですが、数字で表記します。自然数である場合は、厳密な規則はありませんが、基本的な目安として数が小さい場合は文字で、大きい場合は数字で表記します。 そこで「小さい」数値と「大きい」数値の境界を決めるのに、以下の3つの基準がよく用いられます。(1)0〜9は「小さい」数値のカテゴリーに属し、10以上は「大きい」数値、(2) 0〜19が「小さい」数値、20以上は「大きい」数値、(3) 0〜99*が「小さい」数値、100以上は「大きい」数値、という具合に、「小さい」と「大きい」の両カテゴリーに分けていきます。 一般的に一貫性が保たれていれば、いずれの基準を採用してもよいのですが、出版物であれば出版社がその基準を決める場合が多く見られます。 *この場合は、たとえば23と78という数字であればそれぞれを「twenty-three」と「seventy-eight」というように表記し、一の位と十の位をハイフンでつなげます。 1b. 数学的、物理学的量 前節で述べた基本的なルールは、自然数に当てはまるものです。しかし、そこにはひとつ例外があります。数学・科学的な議論においては、自然数に限らず整数、あるいは実数になりうる数値がたまたま自然数になることは少なくありません。そうした場合には、その数値が「小さい」自然数であっても数字で表記すべきです。以下がこのようなケースの例です。 This…

性別差別的な言葉づかい

社会言語学的現象のひとつとして、英語において、かつては標準的ではあっても現在は性差別的と思われる言葉づかいが多く存在します。たとえば「人」、「人間」、「人類」のいずれを意味する場合でも「man」を用いたり、性別が特定されていない一般的な「人」を指すうえで男性三人称代名詞の「he」、「him」、「his」を用いたりすることなどが代表的です。以下に、そのような言葉づかいの正誤例を示します。 [誤] Man is a creature of habit. [正] Humans are creatures of habit. [誤]…