リジェクトへの対応方法-失敗をチャンスに変える

セミナー内容

この度、エナゴ山梨大学と共同で、研究者の皆様の論文リジェクトに対する意識向上とその対処法について、役立つヒントをお伝えするオンラインセミナーを開催する運びとなりました。

論文を投稿した後、ジャーナルからリジェクトを受けることはよくあります。特に、名の知れたいわゆる一流ジャーナルのリジェクト率は60-80%とも言われています。リジェクトには、研究題材の有意性の欠如、説得力のない仮説、方法論の悪さ、さらに倫理的問題(研究不正行為)などいくつかの理由が挙げられます。たとえリジェクトされても、落胆せず落ち着いて次のステップを考えねばなりません。リジェクトを学びの機会と捉えて、足りない点の是正に取り組むべきでしょう。このセッションは、論文の出版プロセス全体は把握しているものの、ジャーナルによるリジェクトへの対応が難しいとお考えの研究者の皆様を対象としたものです。査読者からのコメントに基づいて原稿を改善したり、出版社に対して別の手段を取ったりすることで、リジェクトに対して前向きに取り組むための方法を説明します。

セッションで解説するポイント:

  • 査読プロセスの概要・リジェクトの原因とは?
  • リジェクトレターでよく記載される理由例
  • リジェクトレターのサンプル
  • 査読者のコメントを理解するには
  • リジェクトに対処する方法
  • リジェクトを回避するためのヒント

主な対象者

  • 大学院生
  • 若手研究者
  • 博士課程の大学院生
  • 博士研究員(ポスドク)

講師プロフィール

増田直紀 博士(米国ニューヨーク州立大学バッファロー校 数学科 教授)

応用数学、神経科学、疫学、計算生物学の分野において15年以上にわたり数理生物学の第一人者として活躍。東京大学にて博士(工学)を取得後、日本学術振興会特別研究員(PD)、大連理工大学(中国)、早稲田大学、東京大学、理化学研究所・脳科学総合研究センター、ブリストル大学(英国)などを経て、現職。Complexity誌、Frontiers in Physics誌、Journal of Computational Social Science誌、Journal of Physics Communications誌、PLOS ONE誌、Scientific Reports誌など一流ジャーナルの編集委員を務める。受賞歴:日本数理生物学会・研究奨励賞(2012年)、科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞(2013年)、IOP Publishing Outstanding Reviewer Award(New Journal of Physics誌における査読、2017年)、日本数理生物学会・大久保賞(2019年)、日本学術振興会賞(2020年)、IOP(英国物理学会)Trusted Reviewer Status(2020年)。Physical Review E誌、Scientific Reports誌(Nature)、EPJ Data Science誌(SpringerOpen)、Royal Society Open Science誌、European Journal of Neuroscienceなどの一流国際誌に250以上もの論文を発表。被引用件数は6248件、獲得した研究費は27件にのぼる。エナゴアカデミーでは、優れた論文を発表し研究者としてのキャリアを高めるための基礎・上級コースを担当している。

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講師プロフィール

増田直紀 博士(米国ニューヨーク州立大学バッファロー校 数学科 教授)

増田直紀 博士(米国ニューヨーク州立大学バッファロー校 数学科 教授)