セミナー内容
『Nature』や『Cell』、『The Lancet』のような高いインパクトファクター(IF)を誇るジャーナルへの論文掲載は、研究者にとって成功の頂点とも考えられています。しかし、このような雑誌への採択には、論文の細部への注意、厳しい査読の通過、科学出版という熾烈な競争に勝つ戦略が必要です。人気学術誌の具体的な出版基準を知り、原稿の質とプレゼン力を高めたい方は、ぜひ本ウェビナーにご参加下さい。Nature Publishing Groupでの論文校正経験を持つエキスパート校正者が、校正の実演を通じて、一流ジャーナルへの出版準備に必要な校正プロセスを伝授します。
今回のスピーカーであるエミリー・クロウ博士はNature Publishing Group(NPG)とBioMed Central(BMC)で校正や編集を歴任し、現在は技術翻訳会社ETCサイエンス・コミュニケーションを創設、自身も翻訳・校正を手がけています。また、モデレーターを務めるエナゴの品質管理部門マネージャー、ディペッシュ・ボデカーは、科学論文の執筆、編集、査読において15年以上の経験を有しています。
科学論文の校正の実演を通して、一流ジャーナルの査読者の視点から、内容の不足を埋めるための発展的な校正方法をご案内します。
セッションでの解説ポイント
- 実例を通してジャーナルの要件を理解する: 高IFジャーナルが投稿論文に求める具体的なポイントについて、貴重な洞察を得られます。査読者が科学的議論の全体的な構成、焦点、展開など、何をどのように評価しているのかを紹介します。内容の過不足、焦点が定まっていないセクションを特定し、対処方法をご説明します。また、補足資料や補足情報の有効性をどのように評価しているかを解説します。
- ワンランク上の編集・英文校正を実演: 専門家が、長所を伸ばし短所を修正するために論文の内容をどのように再構成し、別の表現方法を提案するかをライブでご覧いただくことで、原稿の強みが一変して向上することを直接ご覧いただけます。ジャーナル査読者の鋭い視点から手を加えられた論文は、数ある投稿の中から掲載を獲得するための競争力を高めます。ジャーナルへの投稿前に、潜在的な問題を解決できるように、論文で述べられる研究の限界についての記述方法、文献のギャップを埋める方法、方法セクションの洗練された書き方、プロトコルの特定方法など、専門家と見ていきます。
- 執筆完了後にやるべきこと: 論文執筆完了後にも、原稿が受理されるのに必要不可欠なサポートが存在します。論文の独自性を確認するための盗用・剽窃チェックの重要性や、ジャーナルからの修正依頼を何度も受けるために必要な校正サポートについて解説します。
主な対象者
- 大学院生
- 博士課程学生
- 博士研究員
- 若手研究者
- 査読者
- 編集者など