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EnagoBy: エナゴ

効果的に校正を行うためのアドバイス7選

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論文、批評あるいは小説を書くために、何週間、何ヶ月、場合によっては1年以上の時間を費やす人もいます。最終稿を完成させたら、想像以上の達成感が得られることでしょう。と同時に、自分で作成した文章を査読あるいは出版に向けて関係者や関係部門に提出する前に校正を行って徹底的に見直すタイミングでもあります。とはいえ、特に文字量の多い学術的な文章の校正が楽しいという人は稀です。多くの研究者にとっても学術文書の校正は面倒な作業であり、執筆中と同じ熱量を校正に捧げられるとは言い難いものでしょう。

校正が実際にどのように行われているか把握しているか?自分の文書を完璧なものにするためには、どのように校正を行えばいいのかを自問してみてください。

方法としては二つの選択があります。ひとつ目は、実績のある校正会社や言語サービスプロバイダー(LSP)など、専門技能を有するプロに作業を依頼すること。二つ目は、自分が書いた文章に間違はなく、世界的な読者に向けて出版するに足るものになっているかを確実にするために紹介する7つのアドバイスを実施することです。

 

文章を完璧なものにするための校正 - アドバイス7選

1)印刷して確認する

ノートPCやスマートフォンの画面でどれほど注意深く読んだとしても、ミスを見逃さないとは言い切れません。特に確認対象の文書が数ページにわたっているような場合にはなおさらです。文章を印刷して見れば、スペルが間違っている単語を比較的簡単に見つけられることに気づくでしょう。紙面で間違いを見つけやすい理由のひとつは、紙面はバックライト付の電子機器の画面と違って目への負担が少ないことが挙げられます。

 

2)句読点の間違いに注意

スペルミスは当然避けるべきものですが、一見すると影響が少なく見える句読点の間違いが問題を引き起こすこともあります。カンマ、アポストロフィ、ピリオド、コロン、引用符を付ける場所を間違えると、文章の意味が変わってしまったり、文章自体の専門性が失われてしまったりする可能性すらあるので注意します。

 

3)声に出して読んでみる

中学や高校の頃、同級生の中に音読するクセがある人がいてイライラさせられたことがあるかもしれません。ところが、ここで必要なのは原稿を音読することです。何故か?それは大きな声で文章を読み上げることが思考に流されることを防ぐだけでなく、より深く没頭することを助けるからです。音読することで、文法的に間違ってはいないものの最適な選択ではないような単語を見つけ出すことができるでしょう。文章の構成を向上させ、連続している文章を検出するにしても同様のことが言えます。文章を声に出して読むことで、こうした作業が大きく改善されます。

 

4)休憩を挟んで作業する

校正は長い時間行わず、こまめに休憩を挟むようにしましょう。無理をしたところでエラーが見つけられなければ校正の目的を達成することはできません。目安としては45分の校正作業に対して10~15分の休憩を取ります。休憩中は、目と神経を休めるために電子機器を見ないようにします。机から立ち上がり、ストレッチをしたり、水やコーヒーを飲んだり、短時間でも散歩をしたり、目を閉じて横になったりして休みます。4時間の間に4回休憩を取ることで、4時間連続で校正作業を行うよりもよい成果が得られるでしょう。

 

5)ファクトチェックを行う

適切な名詞使い、数字、統計には注意します。スペルや文法とは別に、記載されている情報が正確で最新のものに更新されているかを確認するためには、ファクトチェックを行わなければなりません。不適切な単語(スペルチェックでは見落とされるような単語のミス)の使用といった単純なミス、大学名や企業名の表記、古い統計値や術語体系などの間違いは、研究成果であれ独創的な文章であれ、その文章の信頼性を損なう危険性を持っています。

 

6)注意を逸らすようなものを遮断する

昨今は、常時インターネットがつながり、無数のソーシャルメディアアプリやテレビ番組、映画/動画、電子メール通知、オンラインショップチャンネルなど、気持ちを逸らされるようなものに1日24時間、1週7日間、絶え間なく囲まれています。校正作業を行う時には、こうした物事に注意力が乱されないようにすることが最も重要です。インスタグラムの最新投稿を知らせるスマートフォンの着信音にわずかにでも気を逸らされることがなければ確実に見つけ出せたはずのミスを、簡単に見落としてしまう可能性もあるのです。しかし、集中を乱すものは電子機器類だけではありません。家の中で絶えず泣いている赤ん坊や元気の有り余っているティーンエイジャー、飼い犬や飼い猫、騒がしい環境など、他にも数え切れないほどの要因があります。作業を妨げる、または集中の邪魔になるようなものが何であれ、遮断しておくことが必要です。

 

7)作業後に寝かせる

多くても10ページ程度の短いエッセイか、締め切りまで時間のない原稿でなければ、原稿を寝かせておくことをお勧めします。全ての原稿は常に二回校正を行いますが、決して同じ日に作業しないようにします。すべての作業を1日目(または全体を通して校正を行うのに必要な日数)に可能な限り注意して作業を行い、いつも通りの時間に寝て、十分な睡眠を取ります。そして翌日に新鮮な目で全体の校正を改めて行います。

実際、時間があるのであれば、短い文章でも一回目の校正の後に原稿を寝かせることをお勧めします。多くの人は、1日時間をあけて読み直しをするのが面倒だと思うかもしれませんが、そうすることで校正の品質に与える影響の大きさに驚かれるでしょう。

筆者談:この記事を作成するにあたって、私も校正の後に原稿を寝かせました。自分で管理できない状況の場合以外は、その日のうちに文章を完成させることはありません。

 

最後に

上述のアドバイスを実行して、原稿に間違いのない専門的な文章が完成した後でも、文章の正確性に絶対の自信が持てないときには、英文校正の専門家の助けを借りましょう。ただし、原稿の校正を依頼するときには、依頼先を徹底的に調べてからにしてください。貴重なお金を支払うわけですから、執筆した文章を完璧なものにするために最高のサービスを受けられるようにしてください。

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