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お客様の声・石岡 丈昇 先生へのビデオインタビュー

石岡 丈昇 先生

日本大学 文理学部 教授・博士 

専門分野:比較社会学、身体文化論

 

石岡先生の研究内容について教えてください。

専門は社会学です。社会学でも、文献やデータベースを使うというよりは現地のフィールドワークという形で、研究対象の人々のところに直接自分が赴いて、その取材を元に現地における社会問題を研究するスタイルです。そうした現場主義的な社会調査を前提にした社会学的研究を行なっています。私はひょんなきっかけで大学院生時代からずっとフィリピンのマニラのスラムの世界を研究対象にしてきました。スラムというと開発支援や開発プロジェクト、NGOによる様々な貧困削減プロジェクトなど、先進国が施しを与える対象として捉える場合が多いのですが、私はむしろ真逆で、生きている人が何を考えて、厳しい状況の中どういう風に生活をしていて、そういう中でどの様に人と人とが手を取り合ったり、場合によっては人を騙したりしながら生きているのかということをリアルに捉えるためのフィールド調査を行い、そこから改めて途上国の貧困とはなにか、どういった政策が必要なのか、そういうことを考えています。そのようなボトムアップのような形でまずは人々の世界を理解するという基礎調査を行っています。

 

直近の研究テーマを教えてください。

2020年1月、コロナの直前にマニラに行っていましたが、ボクシングジムに張り付いてボクシングの練習をさせてもらいながら調査を行っていました。先進国の人間がマニラのスラムに行っても、また偉い人が自分たちを動物園のように見物に来ただけだろうと受け取られることが多いのですが、そうではないということを伝えるためにも、自分も何かしなければいけないと思い、ずっとボクシングジムに寝泊まりさせてもらいました。ボクシングの練習もしつつ、主に若者の男性に触れながら、貧困の世界やスラムのことなどを勉強させてもらってきました。

2010年代以降、途上国が大きな経済発展を遂げる中、スラムの立ち退きがすごいペースで増えています。貧しい人達は働かなければ食べることができませんが、都市にいれば、立地的に大工さんなどの仕事はあります。しかし、マニラの経済発展に伴いコンドミニアムやホテルなどが建てられてスラムが立ち退きになると、彼らは郊外の山奥の再居住地に移住させられるのです。そんな再居住地に送り込まれた人々の生活の変化を今も地道に研究しています。

 

エナゴはどのように知りましたか?

10年ほど前、北海道大学に勤めていた時に英文校正会社を調べたところ、医学系、理系の論文を専門とする校正会社は多かったのですが、社会学や哲学・文学のような人文社会科学の英文を校正してくれるサイトがほとんどありませんでした。北海道大学の先輩研究者に校正会社について聞いてみたところ他の校正会社を紹介してくださったのですが、やはりそこも理系、特に医学系に強いところで、社会学でも特に私のような質的な社会調査をする人文系に近い社会科学の英文校正は慣れてなかっていうことでした。エナゴのウェブサイトを見ると学術研究に特化しており、かつ選択肢の中に人文社会科学がありました。同じ英語、同じ日本語であっても私達の論文と物理学者が書く論文というのはスタイルも言葉も長さも違うので、医学系、理系の研究者ではなく人文社会科学系の学術研究に精通した人に校正してもらえるのが魅力でエナゴを利用したのが最初です。インターネットで探し、結果的に内容に適していて値段がリーズナブルというのが大きかったですね。利用してみるとしっかりと校正が戻ってきたのでその後ずっとエナゴを使っています。

 

エナゴはどのように知りましたか?

最初はノーマル英文校正を使っていたのですが、今は基本的にアドバンス英文校正を使っています。英語の校正でも仕事の内容によって種類や性質は変わりますが、私が利用する場合、例えば学術論文・投稿論文を書くときは必ずアドバンス英文校正を利用して、正確な英語で論文を投稿したいと考えています。例えば日本語論文の英文アブストラクト(要旨)などの場合、学術雑誌に出すものや報告書に付けるものなど重要度が高いものはアドバンス英文校正にします。文章的、文法的な間違いがなければOKというレベルのものはノーマルにします。また、講演や人前で話す学会発表の他、海外で研究する時にちょっとした研究会で話す場合の原稿の校正もお願いしています。人文社会科学分野では、海外の研究者もみんな人前で喋る時にはちゃんと原稿は書いて、使う、使わないに関わらず手元に置いていました。最初は話すための原稿は校正していませんでしたが、2年ぐらい前からそれもちゃんと校正してもらったものを手元に置いています。トークスクリプトですね。読み上げ原稿のようなものもお願いし、その時はアドバンスではなくノーマルを利用することもあります。

 

エナゴをご評価くださっているポイントは?

英語の投稿論文なのか、英語論文のアブストラクトなのか、報告書につける書面なのか、あるいは人前で話すスピーチ用の原稿なのか、研究者としての活動に応じてコースは使い分けさせてもらっています。高めの料金のコースしかないのでは困るので、選べるのは良い点です。また、公費で支払うのがとても簡単でした。見積書、納品書、請求書の3点セットをオンラインで取得できるのが、すごく大きいです。私たちにとって立替払い不要なのも良いです。クレジットカードで支払って立替払い請求すると、クレジット明細や請求が来るのが翌月などになってしまいますが、実際の利用時でなく後から書類を作るのは煩雑です。エナゴから見積書、請求書、納品書を送ってもらい、それを事務に出せば工費払いの振込手続きができるのです。公費払いができるかできないかというより、公費払いに関わるペーパーワークが少なくて済むのが大変助かるのです。そういう仕事は出来るだけ簡素化したいので、それもエナゴを使う大きなメリットです。

 

石岡先生、ありがとうございました。