不定詞 節 (to+動詞) と動名詞句 (~ing) の使い分け

不定詞 節(to + 動詞)と動名詞句(~ing)の使い分けについて質問です。
書くときは、順序立てるための語法などを念頭に理解できるのですが、咄嗟の質疑応答では困るときがあります。
たとえば、
she asked to meet Bob.
she asked for meeting Bob.
などです。
もし上記に文法的に間違いがあれば合わせて教えてください。
よろしくお願いします。
不定詞節と前置詞+動名詞句とは同様に使用できることもありますが、そのような場合は例外的でしょう。より一般的には、前置詞+動名詞句ではなく、動名詞句のみが 不定詞 節と同様に使われます。以下にその典型的な用法を示します。
[正] (1a) I like to eat cookies.
[正] (1b) I like eating cookies.
[正] (2a) She began to paint the house.
[正] (2b) She began painting the house.
[正] (3a) Reading novels is enjoyable.
[正] (3b) To read novels is enjoyable.
不定詞節と動名詞句はいずれも名詞の働きをし、一般に、対応するもの同士が示す意味はほとんど変わりませんので、交換性があることが多いです。(意味上の違いがあるとすれば、一般に動名詞はより具体的で、不定詞節はより抽象的な意味を表すとされます。)一方、前置詞+動名詞句は前置詞句を構成するので、不定詞節とは似たように使用できる場合もありますが、交換性があることは稀です。
さて、お挙げになった例を見てみましょう。
[正] (4a) She asked to meet Bob.
[誤] (4b) She asked for meeting Bob.
例(4a)では「to meet Bob」は動詞「asked」の目的語となっており、「She」が頼んだことを意味します。一方、例(4b)では「for meeting Bob」はaskedを修飾する前置詞句であり、動詞にかかる修飾語句の本来の解釈により「She」がどのように頼んだかの情報を追加します。このように、「to meet Bob」と「for meeting Bob」との間の文法上の違いによって2用例の内容も違ってきます。
ところが、「She asked to meet Bob.」が自然な意味を表すのに対し、「She asked for meeting Bob.」による意味はかなり不自然です。これは、一般に「主語+動詞+前置詞+動名詞句」という構文自体が不自然だということではなくて、ただ単に、前置詞句「for meeting Bob」が「ask」という動詞の修飾語句としては相応しくないということです。
逆に、例えば
[誤] (5a) She learned a lot to meet Bob.
[正] (5b) She learned a lot by meeting Bob.
という用例では、後者が自然なものになっていますが、前者は意味を成さないのです。