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「 計算量 」の英訳について

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計算量 の英訳について質問です。以下の1と2で、より自然な文章はどちらでしょうか?

1a. The numerical cost is more expensive for the second method.
1b. The second method is more numerically expensive.

2a. To reduce the numerical cost, we use the first method.
2b. To reduce the numerical expense, we use the first method.


(元のご質問件名:自然な文章はどちら?)

お挙げになった文章はいずれも不自然です。

ここで問題となっているのは「 計算量 」という概念です。「 計算量 」が「 計算コスト 」とも呼ばれることが原因であろうが、その英訳として「numerical cost」、「computation cost」、「computing cost」などが使われていることをしばしば見かけます。しかし、一般にそうした訳による表現は意味的に不適切です。

「 計算量 」の本来の英訳は「computational complexity」なのですが、「computational complexity」は数学、コンピュータサイエンスの専門用語であり、それ以外の分野における実用的な数値計算に対して用いるのは一般的に相応しくありません。

それぞれ(1)と(2)の修正文として以下のものが適切でしょう。

(1)
(i) The second method is more computationally intensive.
(ii) The second method is more computationally demanding.
(iii) The second method requires greater computational resources.
(iv) The second method entails longer computation times.

(2)
To reduce the computation time, we use the first method.

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glenn

グレン・パケットGlenn Paquette

1993年イリノイ大学(University of Illinois at Urbana-Champaign)物理学博士課程修了。1992年に初来日し、1995年から、国際理論物理学誌Progress of Theoretical Physicsの校閲者を務める。京都大学基礎物理研究所に研究員、そして京都大学物理学GCOEに特定准教授として勤務し、京都大学の大学院生に学術 英語 指導を行う。著書に「科学論文の英語用法百科」。パケット先生のHPはこちらから。

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