ジャーナル掲載には論文の内容そのもの、ネイティブチェックも大切ですが、どこを投稿先に選ぶかも同じくらい重要です。
オープン・アクセス雑誌の躍進も含め、学会誌は多様化の一途をたどっています。そのため、自分の論文に最適な投稿先を探すのは、年々難しくなってきていると言ってよいでしょう。対応策としては、まず、常日頃からの情報収集が求められます。
いつもどんな学会誌がどんな論文を掲載しているか、また自分の関心のある分野を視野に入れた新しい学会誌が作られていないか、いつも注意を払うようにしてください。情報収集のためには、自分の研究分野に関わる人たちで構成されたリストサーブに加盟することも有効です。また、もしあなたが大学などの教育機関に所属していれば、図書館員に色々なジャーナル検索方法を教えてもらうのもよいでしょう。
このようにして、いつもどんな学会誌が出回っており、どんな論文が出版されているかといった大まかな情報を把握していれば、自分の論文の掲載先を探すときでも、すぐにその論文のテーマや研究方法に沿った「掲載される可能性のある学会誌」のリストが作れるはずです。リストができたら、次に、これらの学会誌の認知度を比較します。これにはImpact FactorやThe SCImago Journal RankやH-Indexなどが役に立つでしょう。
一般的に言って、これらの数値がよければよいほど、その学会誌は「より信望の厚いハイ・インパクト・ジャーナル」と考えられ、より多くの読者に読んでもらえる機会が増えると考えられます。また職場によっては、同じ出版の中でも、より高い得点として数えられることがあるかもしれません。しかし逆に、これらは世界的に人気のある学会誌であるため、査読作業が長引き、掲載される確率もかなり低くなる傾向がみられます。そのため、もし今回出版しようとしている内容が予備的研究の成果など、まだ今後の研究の拡張および向上が予定されている場合は、ハイ・インパクト・ジャーナルを避けたほうがいいかもしれません。
と、ここまでは、他のウェブサイトなどでも取り上げられている要注意点でしたが、実際に論文出版初心者で、「どこから手を付けてよいか、さっぱりわからない」という場合はどうしたらよいでしょうか。
ここで私の三つの奥の手をご紹介します。
STEP1
まずは、自分がその研究を始める時に読んだ先行文献の出版先がどこかを調べます。特に最近出版された先行文献の出版先は、同時に自分の研究にも興味を持ってくれる可能性があるので注意して調べましょう。
STEP2
次に、それら先行文献が引用している先行文献の出版先を、今と同様に調べます。つまり、自分が5つの先行文献を引用したとしましょう。そして、それらの先行文献がそれぞれ5つずつ先行文献を引用しているとします。これだけで、ねずみ算式に、30の論文の出版先があなたの「投稿が可能かもしれない学会誌」のリストに加わる訳です。重複している学会誌があれば、そこがホットスポットと考えていいでしょう。
STEP3
自分が常日頃から啓蒙している研究者がいれば、その人たちが出版している学会誌や引用された先行文献が出版された学会誌に目を通すのも有効です。
初めの内は、投稿先を探すのは本当に大変な作業ですが、長く研究を続ければ、学会誌の主旨や傾向なども次第に分かってくるものです。慌てず焦らず頑張りましょう!
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