ジャーナルの出版には、膨大な時間と多大な経費がかかります。投稿されてきた論文が規程に沿ったものかを調べる事務的な作業から、査読者を探したり、複数の査読者の論評をまとめて著者へ連絡を取ったり、最終的にジャーナルへの掲載が決まれば、細かなフォーマットや誤字脱字を確認したり・・・。大学によっては、見識のあるジャーナルの編集業も職務の一環と見なし、編集長を任された教授に対して学内業務の削減などの援助を行っているところもあるようです。また、大学院生や学部の事務員が無償で手助けをしているケースも多く見られます。

それでも、印刷物を発行するジャーナルでは、その印刷代だけでかなりの費用がかかります。そのため、多くのジャーナルが会員制を取ったり、会員以外の人への年間購読を斡旋したり、特定号のバラ売りをするなど、その経費を賄おうと必死です。このようなジャーナルの利点は、投稿する研究者へ掲載費を請求することが少ないということでしょう。しかしその反面、せっかく掲載されても、ジャーナルの会員以外に読まれる機会が少ないという弱点があります。

このような会員限定を基本とするジャーナルとは別に、OAジャーナル(open-access journals)と言われる、インターネット上で誰でも閲覧ができるジャーナルがあります。このようなジャーナルには、掲載されれば多くの人に読んでもらえるという魅力があります。しかしその反面、掲載時に、出版費(publication fee)、またはAPC (article processing charge)と呼ばれる手数料を、投稿者へ課すこともありますので要注意です。これらの費用の額は雑誌によってかなり違いますが、“Springer”では3,000ドル、”Molecular Systems Biology”では3,500ドル、BioMedCentral出版のジャーナルでは1,600ドルから1,800ドル程度という数値が出ています。また、”Journal of Atmospheric Chemistry and Physics”のように1ページあたり31ドルから50ドル請求する方法をとっているジャーナルもあります。詳しくは各ジャーナルの投稿規程を読んでください。”publication fee”や”article processing charge”をキーワードに見ていただければすぐに分かると思います。

これまでは、「印刷物でなければ出版じゃない」といった意見が押していましたが、著名な研究者の賛同によって、OAジャーナルのようなonline journalsもその権威を高めています。そのため、「online journalの方が簡単に出版できる」というのは過去の話となりました。投稿先を考える時は、オンラインもオフラインも同等に考慮しましょう。

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