論理的な研究方法を考えるのと同程度に難しいのが、適切な投稿先を選ぶことでしょう。ここでは、一般に論じられる理想的なジャーナル選択方法ではなく、私たちが直面する現実問題を考慮して、どうしたら最適なジャーナルを選べるか考えてみようと思います。
- 1. High Impactジャーナルを目指しながら・・・
- Impact Factor(インパクトファクター)とは、学会にどれだけ貢献をしているか、影響を及ぼしているかを計る目安です。そのためHigh Impact Factor Journalsと呼ばれるジャーナルは、それだけ権威が高いということになります。それぞれの分野でどのジャーナルがHigh Impact Journalsと見なされているかは、グーグルなどのサーチエンジンで、”high impact factor science journals”や”high impact factor medical journals”といったキーワードを使って検索していただければすぐ分かります。
関連分野のHigh Impact Journalsを調べたら、つぎに、自分が参照した文献を掲載しているジャーナルの名前をそのリストに加えてください。
- 2. ジャーナルの基本方針を確認する
- つぎに、それぞれのジャーナルのホームページへ行って、ジャーナルの基本方針を確認しましょう。ジャーナルによっては理論を重視するもの、応用を重視するもの、普遍性を追求するもの、特有な事例を好んで掲載するものなどいろいろな特徴があります。自分の研究論旨と研究方法に合わないジャーナルは、リストから削除してください。
- 3. 取り巻く人達を調べる
- ジャーナルのホームページには、編集長を含めた編集局のメンバーが掲載されています。また、読者フォーラムがあれば、どのような人達が読者なのかも簡単に調べることができます。これらを使って、ジャーナルを取り巻く人達がどのような大学や機関に所属しているか、ざっと調べてみましょう。ヨーロッパの大学が多数を占める場合やアメリカの大学が多数を占める場合など、思いのほか偏りがあるものです。自分が一番影響を受けた研究者の所属する大学や機関の名前があったら、そのジャーナルをリストの最上段へ移動しましょう。学部によっては、ヨーロッパとアメリカで教育内容にかなりの違いがあり、そのため前提となる論旨も多少違う場合があります。このような事実を既に知っていたら、なじみの少ないグループの人達が大多数を占めているジャーナルは削除しましょう。
- 4. 相性を確かめる
- ジャーナルによって、読者の知識度や用語の使い方や好まれる発表方法が違います。そのため、ジャーナルの専門分野や基本方針が合っているからと言って、そのジャーナルを読まずに投稿するのは危険です。あなたとの相性を調べるためにも、まず、リストに残っているジャーナルで過去半年に出版された論文の中から、興味のありそうな題材を3点ずつ読んでください。読み終わったら、それぞれの論文に優良可の採点をつけ、その総合成績でジャーナルの並び順を変更してください。
- 5. 審査にかかる時間
- 最後に、リストのトップ5のジャーナルに、現在審査にどのくらいの時間がかかっているか問い合わせてみましょう。人気のあるHigh Impact Factor Journalsの中には、投稿から審査結果が出るのに1年近くかかるジャーナルもあります。それではあなたの仕事上の”年間最低出版数”という規定に則さないかもしれません。審査にかかる標準時間が分かったら、合理的な面も考慮に入れて、自分に一番あったジャーナルを選んでください。











